2025年6月20日に公表された総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)5月分」によると、総合指数は111.8、前年同月比は3.5%の上昇となりました。
食料品や光熱費、サービス価格などが上昇する中で、同じ金額を持っていても買えるものが減っていく、実質的な購買力の低下が家計に少なからず影響を与えています。
物価が着実に上がっている一方で、手元の資産価値や返済負担への影響を見極めるには、貯蓄と負債のバランスを総合的に捉える視点が欠かせません。
そこで今回は、全国47都道府県の貯蓄額・負債額をランキング形式で整理し、インフレ下における家計の状況を多角的に分析します。
地元の家計実態を知ることは、将来のマネープランを考えるヒントになるかもしれません。
1. 【都道府県別】平均貯蓄額ランキング!最も高いor低い都道府県は?
2025年5月16日に総務省統計局「家計調査/貯蓄・負債編二人以上の世帯詳細結果表」より、47都道府県の平均貯蓄額が発表されました。
全国平均は1984万円で、最も高かったのは東京都の3019万円、最も低かったのは青森県の999万円でした。
- 1位:東京都:3019万円
- 2位:奈良県:2923万円
- 3位:滋賀県:2797万円
- 4位:埼玉県:2601万円
- 5位:神奈川県:2575万円
- 6位:千葉県:2551万円
- 7位:愛知県:2523万円
- 8位:兵庫県:2152万円
- 9位:茨城県:2103万円
- 10位:岡山県:2081万円
- 11位:京都府:2079万円
- 12位:福岡県:2041万円
- 13位:栃木県:2024万円
- 14位:熊本県:1987万円
- 15位:富山県:1977万円
- 16位:和歌山県:1970万円
- 17位:三重県:1964万円
- 18位:岐阜県:1873万円
- 19位:群馬県:1853万円
- 20位:香川県:1847万円
- 21位:長野県:1831万円
- 22位:山口県:1800万円
- 23位:徳島県:1792万円
- 24位:大阪府:1786万円
- 25位:山梨県:1778万円
- 26位:福井県:1749万円
- 27位:新潟県:1733万円
- 28位:静岡県:1717万円
- 29位:山形県:1705万円
- 30位:鳥取県:1696万円
- 31位:宮城県:1689万円
- 32位:石川県:1671万円
- 33位:広島県:1644万円
- 34位:岩手県:1613万円
- 35位:福島県:1505万円
- 36位:島根県:1503万円
- 37位:鹿児島県:1486万円
- 38位:宮崎県:1481万円
- 39位:大分県:1408万円
- 40位:長崎県:1399万円
- 41位:北海道:1350万円
- 42位:秋田県:1328万円
- 43位:愛媛県:1297万円
- 44位:佐賀県:1219万円
- 45位:高知県:1210万円
- 46位:沖縄県:1200万円
- 47位:青森県:999万円
全国的にみると、東京・神奈川・埼玉・千葉などの首都圏が貯蓄額が高い傾向が見られます。
平均貯蓄額が最も高い東京都と最も低い青森県を比べると、2000万円ほどの差があります。
なお、物価の上昇を考慮すると、仮に同じ金額を保有していても、実質的な貯蓄の価値は年々目減りしているとも言えるでしょう。
次の章では、平均負債額の都道府県別ランキングを紹介します。
2. 【都道府県別】平均負債額ランキング!最も高いor低い都道府県は?
ここでは、総務省統計局「家計調査/貯蓄・負債編二人以上の世帯詳細結果表」より、47都道府県の平均負債額を見ていきましょう。
全国平均負債額は663万円で、最も高かったのは愛知県の993万円、最も低かったのは沖縄県の305万円でした。
- 1位:愛知県:993万円
- 2位:東京都:945万円
- 3位:埼玉県:920万円
- 4位:茨城県:900万円
- 5位:神奈川県:896万円
- 6位:千葉県:851万円
- 7位:愛媛県:844万円
- 8位:鳥取県:813万円
- 9位:石川県:803万円
- 10位:大阪府:781万円
- 11位:岡山県:755万円
- 12位:京都府:735万円
- 13位:佐賀県:724万円
- 14位:山梨県:702万円
- 15位:山形県:690万円
- 16位:福岡県:665万円
- 17位:大分県:664万円
- 18位:山口県:663万円
- 19位:宮崎県:642万円
- 20位:鹿児島県:637万円
- 21位:長野県:630万円
- 22位:栃木県:626万円
- 23位:奈良県:626万円
- 24位:岩手県:609万円
- 25位:新潟県:609万円
- 26位:青森県:600万円
- 27位:徳島県:600万円
- 28位:静岡県:597万円
- 29位:高知県:592万円
- 30位:岐阜県:583万円
- 31位:群馬県:568万円
- 32位:福島県:558万円
- 33位:三重県:548万円
- 34位:宮城県:536万円
- 35位:島根県:525万円
- 36位:滋賀県:523万円
- 37位:富山県:517万円
- 38位:兵庫県:487万円
- 39位:広島県:442万円
- 40位:秋田県:427万円
- 41位:北海道:412万円
- 42位:長崎県:390万円
- 43位:福井県:373万円
- 44位:和歌山県:368万円
- 45位:熊本県:361万円
- 46位:香川県:329万円
- 47位:沖縄県:305万円
また、負債平均額663万円のうち、住宅・土地の為の負債は612万円とされており、全体の約9割に達しています。
このことから、ほとんどの負債が住宅ローンのような長期借入によって構成されていることが分かります。
マイホーム取得が家計負債の中心的な目的であると言えるでしょう。
住宅・土地取得に関連する負債比率の高さは、住宅価格の地域差や持ち家志向の強さなどにも影響を受けており、都市部だけでなく地方でも共通する傾向です。
一方で、固定金利型の住宅ローンを抱えている世帯にとっては、インフレ下では実質的な返済負担が軽減される可能性があります。
これは、返済額が一定である一方、インフレによってお金の価値が下がり、収入が増えれば、返済の重みが相対的に小さく感じられるためです。
そのため、インフレと負債の関係は一様ではなく、状況に応じた見方が必要です。
3. まとめにかえて
貯蓄と負債のバランスは、家計の安定性を図る大切な指標のひとつです。
他の地域と単純に比較するのではなく、自分自身のライフステージや将来の資産形成の方針に照らして見直すことが大切です。
適正な借入と計画的な返済ができていれば、家計は長期的に安定しやすくなります。
借入があること自体が悪いわけではなく、その中身や目的が健全かどうかが重要なのです。
参考資料
円城 美由紀