1.2 【支出面】生活費はやや減少傾向も、工夫しながら暮らす姿が浮き彫りに

現在の1か月あたりの生活費

現在の1か月あたりの生活費

出所:内閣府「令和7年版高齢社会白書(全体版)」

60〜69歳の「現在の1か月あたりの生活費」としてかかる支出金額の分布について解説します。

※「生活費」は食費、住居の設備補修・維持費、光熱・水道費、家具・家事用品費、被服及び履物費、保健医療費、交通・通信費、教育費、教養娯楽費などを指しており、家賃・住宅ローンは含みません。

70歳代に入ると、男女ともに生活費25万円以上の世帯割合はやや減少傾向にあります。男性では70〜74歳が約38.5%、75〜79歳で約35.5%と微減しており、生活スタイルを少しずつ見直している様子がうかがえます。女性も同様に、70〜74歳で約25.6%、75〜79歳で約21.3%となっており、支出面でも年齢とともに変化が表れています。

収入が減っても生活の質を大きく落とさない工夫が70歳代の家計には見て取れます。次は、こうした暮らしを支える「金融資産の保有状況」に注目してみましょう。