株式会社400Fが「オカネコ 老後資金に関する調査」を行ったところ、約8割が老後に不安を感じ項目別には「生活費」(83.0%)、「医療費」(58.8%)の不安が上位でした(2025年6月26日公表)。
※全国の『オカネコ』ユーザー434名を対象
次いで「健康面」(53.8%)、「介護費」(49.7%)などとなっており、老後はお金と健康に不安を感じている人が多いとわかります。
一時期、老後資金は2000万円が必要と話題になりました。物価高の今はそれ以上ないと不安という方もいるでしょう。
ただ「老後資金だけ」で2000万円以上の貯蓄を貯めるのは簡単でなく、現役時代からコツコツと備える必要があります。
今回は年代別にみんなの平均貯蓄額をみていきましょう。
1. 【おひとりさまの平均貯蓄額】自分の貯蓄額は「平均以下・平均以上」?
金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」より、まずはおひとりさまの平均貯蓄額を見ていきましょう。
なお、金融資産保有額には預貯金以外に株式や投資信託、生命保険などが含まれていますが、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
1.1 【貯蓄額の一覧表】単身世帯の貯蓄額の平均値と中央値
- 20歳代:平均値161万円・中央値15万円
- 30歳代:平均値459万円・中央値90万円
- 40歳代:平均値883万円・中央値85万円
- 50歳代:平均値1087万円・中央値30万円
- 60歳代:平均値1679万円・中央値350万円
- 70歳代:平均値1634万円・中央値475万円
平均と中央値をみると、平均は年代にあわせてまとまった金額が増えていき、50歳代で1000万円台、60歳代では1600万円台となっています。
しかし中央値は20~50歳代まで100万円以下。
60歳代でも300万円台となっており、老後の貯蓄の難しさがわかります。
円グラフで金額別にも見ていきましょう。
1.2 20歳代の貯蓄額の平均値と中央値
20歳代は貯蓄100万円未満がおよそ3分の2です。
1.3 30歳代の貯蓄額の平均値と中央値
30歳代は約半分が100万円未満です。
1.4 40歳代の貯蓄額の平均値と中央値
40歳代も約半分が100万円未満でした。
1.5 50歳代の貯蓄額の平均値と中央値
50歳代まではおひとりさまの約半分が100万円未満です。
1.6 60歳代の貯蓄額の平均値と中央値
60歳代になると中央値が上がるのは退職金や相続資産などと考えられるでしょう。
1.7 70歳代の貯蓄額の平均値と中央値
60~70歳でも、おひとりさまは約半数が貯蓄500万円未満です。
2. 【平均貯蓄額】二人以上世帯の貯蓄額の平均値と中央値
次に二人以上世帯の20〜70歳代の貯蓄額の平均値と中央値は以下のとおりです。
2.1 【貯蓄額の一覧表】二人以上世帯の貯蓄額の平均値と中央値
- 20歳代:平均値383万円・中央値84万円
- 30歳代:平均値677万円・中央値180万円
- 40歳代:平均値944万円・中央値250万円
- 50歳代:平均値1168万円・中央値250万円
- 60歳代:平均値2033万円・中央値650万円
- 70歳代:平均値1923万円・中央値800万円
二人以上世帯になると、平均は40歳代で944万円。60歳代では2000万円を超えていますね。
ただし、中央値は30歳代以降100万円以上を超えるものの、50歳代までは500万円以下。60歳代以降で500万円を超えます。
こちらも年代ごとの円グラフを確認しましょう。
2.2 20歳代の貯蓄額の平均値と中央値
20歳代はひとり世帯とあまり変わらず、約半数が100万円未満です。
2.3 30歳代の貯蓄額の平均値と中央値
30歳代は200万円未満が約半数となります。
2.4 40歳代の貯蓄額の平均値と中央値
40歳代では300万円未満が約半数に。
お子さんがいると教育費や、また住宅ローンもかかる年代ですね。
2.5 50歳代の貯蓄額の平均値と中央値
50歳代でも約半分は300万円未満です。大学費用など、まとまった教育費を払い終えて貯蓄が減った家庭もあるでしょう。
一方で、子どもが巣立つと老後前のラストスパートとして貯蓄を貯めやすくもなります。
2.6 60歳代の貯蓄額の平均値と中央値
2.7 70歳代の貯蓄額の平均値と中央値
60~70歳代では700万円未満がおよそ半分です。現代のシニアでもまとまった貯蓄を備えるのは難しいとわかります。
3. 老後の貯蓄に向けて今からできることはある?
物価高への不安は止まぬものの、老後資金だけでまとまった貯蓄をするのもお難しいとわかりました。
とはいえ、リタイアして年金生活となれば、基本的には年金と貯蓄で老後生活するわけですから、現役時代から少しずつでも老後に備えたいものです。
現役時代から確認しておきたいのが、老後の年金見込み額です。
老後資金というと遠い未来であまり考えられないという人も多いですが、将来の年金見込み額をみることで、老後の月の収入がリアルにイメージできるでしょう。
ただ、年金額は毎年度改定されますから、少子高齢化の日本では想定していたよりも年金受給額が少なくなる可能性があるので、そちらも想定して確認しましょう。
老後の年金収入がわかれば、老後の必要資金の目安も立てやすくなります。
公的年金で生活費が不足するのであれば、年金の対策を考えたいところ。
国民年金だけでなく厚生年金に加入する働き方をする、上限はありますが厚生年金であれば収入を増やして将来の受給額を増やすなど、複数の選択肢があるので調べてみましょう。
ほかにも私的年金や、預貯金、資産運用といった方法で増やすことも可能です。
現代では長く働く人も増えているので、現役時代から老後の働き方も想像するといいでしょう。
ただし、できるだけ長く働くにも、リタイア後の生活を楽しむのにも、健康であることが重要です。
健康面の対策についてもあわせて考えてみてくださいね。
参考資料
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- PRTIMES「約8割が「老後不安」、生活費と医療費が二大懸念。老後資金準備状況は「二極化傾向」。若年層の「ねんきん定期便」理解不足も浮き彫りに」
宮野 茉莉子