2. 誰が対象?「支援金」を負担する人とは

「子ども・子育て支援金制度」では、日本国内の公的医療保険に加入しているすべての人が、原則として支援金の負担対象となります。

具体的には、以下のような方々が該当します。

  • 会社員や公務員などの被用者保険加入者(協会けんぽ・組合健保・共済組合など)
  • 自営業者やフリーランスなどの国民健康保険加入者
  • 75歳以上の高齢者で、後期高齢者医療制度に加入している方

つまり、現役世代だけでなく高齢者も一部負担する仕組みとなっており、「世代を超えて支え合う」という全世代型社会保障の理念が制度に反映されています。

なお、この制度では独身者だけが負担を強いられるわけではありませんが、実際に支援の恩恵を受けられるのは子育て世代に限られるため、世間では「独身税」と揶揄されることもあります。

名称に関わらず、負担と給付のバランスをどう考えるかが、今後の議論の焦点となりそうです。

3. 一人当たりの負担額はいくら? 

子ども・子育て支援金は、2026年度(令和8年度)から段階的に導入され、2028年度には年間約1兆円の徴収が見込まれています。

加入者一人当たりの月額負担は、概ね200円〜600円程度となる見込みで、加入している健康保険制度や導入年度によって異なります。

なお、実際には保険料負担のない加入者(子どもなど)を除いた「被保険者一人当たり」の保険料は、2028年度で月額600~950円となる見込みです。

また、こども家庭庁によると、支援金の負担額は年収に応じて増加する仕組みとなっており、以下のような目安が示されています。

  • 年収200万円:月額350円
  • 年収400万円:月額650円
  • 年収600万円:月額1000円
  • 年収1000万円:月額1650円

※令和3年度実績の総報酬で機械的に一人当たり支援金額(50円丸め、月額、令和10年度)を計算したもの