2025年11月21日に新たな総合経済対策が閣議決定されました。そのうち物価高対策としてはガソリンの暫定税率廃止や電気・ガス代支援、重点支援地方交付金の拡充などが盛り込まれています。

たとえばガソリンの暫定税率廃止では1世帯当たり平均で年1万2000円程度軽減、電気・ガス代支援では来年1~3月の3カ月で平均7000円程度軽減される予定です。

止まらぬ物価高の中の政策は家計が助かる一方で、現在、そして老後への不安は高まるもの。

一時期話題となった老後2000万円では不安で、昨今の物価上昇を考えるとその倍は用意したいと思う方もいるでしょう。

現代は60歳代で働く方も多く、本格的な老後は70歳代からという方もいると思いますが、70歳以上の貯蓄について今回は詳しく見ていきましょう。

1. 70歳以上「貯蓄4000万円超ある世帯」の割合とは?

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2024年(令和6年)平均結果―(二人以上の世帯)詳細結果表第8-30表」より、70歳以上の貯蓄額をみていきましょう。

1.1 70歳以上の貯蓄額一覧表

  • 100万円未満:15万9831世帯(8.58%)
  • 100~200万円未満:5万9920世帯(3.22%)
  • 200~300万円未満:6万1401世帯(3.30%)
  • 300~400万円未満:7万4597世帯(4.00%)
  • 400~500万円未満:6万3124世帯(3.39%)
  • 500~600万円未満:6万3329世帯(3.40%)
  • 600~700万円未満:5万1045世帯(2.74%)
  • 700~800万円未満:5万4332世帯(2.92%)
  • 800~900万円未満:6万1851世帯(3.32%)
  • 900~1000万円未満:5万2605世帯(2.82%)
  • 1000~1200万円未満:9万442世帯(4.85%)
  • 1200~1400万円未満:8万1566世帯(4.38%)
  • 1400~1600万円未満:9万8132世帯(5.27%)
  • 1600~1800万円未満:6万814世帯(3.26%)
  • 1800~2000万円未満:5万8849世帯(3.16%)
  • 2000~2500万円未満:14万2789世帯(7.66%)
  • 2500~3000万円未満:10万6746世帯(5.73%)
  • 3000~4000万円未満:16万9035世帯(9.07%)
  • 4000万円以上:35万2856世帯(18.94%)

※総世帯数:186万3264世帯

金額帯ごとにみるとそれぞれ一定数の割合となっていますが、4000万円以上で見ると約20%近くとなっています。

一方で、貯蓄100万円未満の世帯は約1割。

貯蓄額は世帯差が大きいもの。現役時代からの積み重ねや退職金、相続資産などが貯蓄となりますが、いずれも個人差が大きいため、自身の場合について確認して計画的に備えたいところでしょう。