4. 支給額を知るには?「年金振込通知書」の見方をチェック!
「年金振込通知書」には、主に以下の内容が記載されています。
- 国民年金(基礎年金)の基本額、支給停止額、年金額の各金額
- 厚生年金保険の基本額、支給停止額、年金額の各金額
- 国民年金(基礎年金)と厚生年金保険の年金額の合計額
- 1回に支払われる年金額(控除前)
- 介護保険料額
- 後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)
- 所得税額および復興特別所得税額
- 個人住民税額
- 控除後振込額
受け取る年金額や、差し引かれる税金・社会保険料などが詳しく記載されています。
実際に振り込まれる金額は「控除後振込額」となりますが、どのようなお金が差し引かれているのかを確認しておくとよいでしょう。
なお、通知書は例年6月上旬から中旬にかけて順次発送されますが、在職中で5月分以降の年金が支給停止となる一部の方には、5月上旬に発送されます。
5. まとめ:年金制度は“今”から理解して備えておこう
日本の年金制度は、すべての人が国民年金に加入し、会社員や公務員などは厚生年金もあわせて受給する「2階建て構造」です。
実際の年金額は人によって異なり、平均額にも大きな開きがあります。
特に厚生年金は、月20万円以上を受給している人が全体の16.3%程度と限られており、多くの方にとって年金だけで十分な老後資金を確保するのは難しい状況です。
年金額や控除内容は毎年「年金額改定通知書」などで確認できます。こうした書類をしっかり確認し、自身のライフプランに役立てましょう。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 日本年金機構「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」(年金受給者用:はがきサイズ)
加藤 聖人