2025年度の年金額は6月から支給されるため、6月支給分から年金額が変わった人もいますが、8月支給分から年金の手取り額が変わる人もいることはご存知でしょうか。
年金は基本的には税金や社会保険料が天引きされますが、そのうち「介護保険料」が変わることで8月支給分から振込額が変わる方もいます(自治体により異なります)。
自身の年金額を知るには年金振込通知書を確認するのがよいでしょう。
今回は年金の基本と年金振込通知書についてご説明します。
1. 公的年金制度とは?実際の平均年金月額も紹介
そもそも公的年金制度とはどんなものか確認しておきましょう。
あわせて実際の平均年金月額もご紹介します。
1.1 国民年金と厚生年金の2階建て
日本年金機構の「公的年金制度の種類と加入する制度」等を確認すると、日本の公的年金制度は2階建てだということがわかります。
1階部分にあたるのは、国民年金です。第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険にわけられます。
- 第1号被保険者:自営業、20歳以上の学生など
- 第2号被保険者:会社員、公務員など
- 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養される配偶者
2階部分の厚生年金については、第2号被保険者が上乗せで加入します。そのため、第2号被保険者の年金月額はほかの被保険者よりも基本的には多い傾向があります。
1.2 【平均年金月額】年金はどのくらいもらえるの?
では、実際に年金はどのくらいもらえているのでしょうか?
厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を確認すると、国民年金の平均年金月額は以下のような状況でした。
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
男女別に分けても、それほど大きな差はみられませんでした。
ただし、受給額が平均よりも少ない人は一定数いるので、ご自身については確認しましょう。
一方で、厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をチェックすると、厚生年金の平均年金月額もわかります。
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
2階建ての部分が加味されることが影響しているのでしょうか。平均年金月額は上がっています。しかし、こちらは男女差が大きい点に注意しておく必要があるでしょう。
全体平均ばかり参考にしていると、思っていたよりも年金をもらえなかったという事態に直面する恐れがあります。こちらに関しても、ねんきんネットなどで見込み額を確認しましょう。