2025年6月20日、総務省は5月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)を発表しました。

変動の大きい生鮮食品を除いた総合指数は111.4となり、前年同月比で3.7%の上昇です。4月の3.5%を上回り、3カ月連続で上昇幅が拡大しています。

物価上昇の主な要因は、食料品を中心とした値上げです。特に日常的に購入する商品ほど値上がりが顕著で、家計への圧迫感が強まっています。

そのため、日々のやりくりに精いっぱいで投資に回すお金が不足すると感じる人も多いのではないでしょうか。

今回は、投資は本当に必要なのか、老後資産に焦点を絞って、老後生活をイメージしていきたいと思います。

1. 投資の目的は「老後資金」が最も多い

投資信託協会の調査によると、投資信託保有者・経験者のおよそ半数が「老後の生活資金」を目的に挙げており、他の項目を大きく上回る結果となりました。

特に注目すべきは、20代であっても4割以上が「老後の生活資金」を意識して投資している点です。若い世代の間にも、将来の生活に対する不安が広がっていることがうかがえます。

このように、世代を問わず「老後に備える」意識が投資の大きな動機となっていることがわかりました。

投資信託だけでなく、次の章では家計の金融資産の現状についても見ていきましょう。