5. 国民年金保険料の納付が難しい場合は放置しない!

経済的な事情で国民年金保険料の支払いが困難な場合は、申請により保険料の「免除」または「納付猶予」を受けられる可能性があります。

承認されると、以下の表に示されるように、受給資格期間として計算されたり、将来の年金額に一部反映されたりします。

なお、納付猶予が認められた場合は老齢基礎年金の金額には反映されませんが、その期間中に万が一のことがあった際は、障害年金や遺族年金を受給できる場合があります。

国民年金保険料の免除・納付執行猶予

国民年金保険料の免除・納付執行猶予

出所:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」

国民年金保険料の免除・納付猶予制度は、失業や収入の減少などにより保険料の支払いが難しい方を支援するための仕組みです。

繰り返しになりますが、保険料を未納のまま放置すると、最終的には財産の差し押さえといった厳しい措置が取られる可能性もあります。少しでも該当の可能性がある場合は、早めにお近くの年金事務所へ相談することをおすすめします。

6. まとめにかえて

本記事では、国民年金保険料の納付率の現状について見てきました。

経済状況などに応じて、保険料の免除や納付猶予が受けられる場合もありますので、自分がその対象かどうか不安な方は、一度年金事務所に相談してみると良いでしょう。

2025年度の国民年金の満額受給額は月額6万9308円。前年度から1.9%増額改定されていますが、物価の上昇率を下回る水準で実質的には目減りとなります。

年金だけで十分な老後生活を送るのは容易ではないといえるでしょう。

より充実した老後を目指すには、まず国民年金保険料をしっかりと納め、そのうえで「自分年金」のような追加の資産形成にも目を向けていくことが大切です。

「自分年金」の作り方は人それぞれ。自分に合ったプランを立てて早期に実行に移していけると良いでしょう。

参考資料

マネー編集部年金班