老後は「持家」が8割以上、賃貸は借りにくい？【65歳以上シニア】住居費用1万円台でも「生活費」は毎月赤字に… 公的年金「厚生年金・国民年金」平均月額はいくら？

年金生活を迎えるシニア世代の暮らしは、はたしてゆとりがあるのでしょうか。

総務省や内閣府の最新データをもとに、65歳以上夫婦の平均的な生活費や収入、年金額の実態をわかりやすく解説します。

老後の住まいに関する調査結果もご紹介。高齢者の賃貸住宅への入居に対する貸す側の気持ちに関するデータも確認しておきましょう。

1. シニア世帯の1カ月の生活費はいくら？

現代のシニア世帯の年金生活はいかほどか。

総務省の家計調査報告から、平均的な暮らしぶりを確認してみましょう。

65歳以上の夫婦のみ無職世帯のひと月あたりの家計収支は次のとおり。

65歳以上の生活費

■うち社会保障給付（主に年金）：22万5182円

■うち消費支出：25万6521円

■うち非消費支出：3万356円

毎月の収入は25万2818円で、その大部分が公的年金などの社会保障給付金です。

一方、支出の合計は28万6877円。食費や住居費、光熱費など日々の生活費である消費支出は25万6521円で、税金や社会保険料などの非消費支出は3万356円となっています。

毎月3万4058円の赤字が発生していますね。

なお、このデータの住居費は1万6432円です。住宅ローン完済済の持家率が高いと考えられます。

老後は「持家」か「賃貸」か、持家なら一戸建てかマンションかなど、さまざまな選択肢があります。

次章では65歳以上のシニア世代の住居形態についてデータを確認していきます。