2025年5月に、Song合同会社が全国の20〜40代男女200名を対象に実施した 「住まいとお金」に関する意識・実態調査の結果が発表されました。
その結果、年代別の平均住居費と負担率を算出したところ、30代は平均29.9%と最も高いことが分かりました。
この調査のモデル世帯(焦点を当てた3タイプ) は「シングル(27歳・会社員):都心1K賃貸・家賃8.2万円/手取り25万円 」、「DINKs(33歳共働き夫婦):郊外3LDK分譲マンション・住宅ローン12.3万円/世帯手取り45万円 」および「子育て世帯(40歳・38歳+子2人):築20年戸建て・ローン残高1,200万円/リフォーム予定300万円」となっている1/7
- 調査期間:2025年3月1日〜3月7日
- 調査方法:インターネットによるアンケート調査
- 調査対象:全国の20〜40代の男女 200名
- 実施機関:Song合同会社
住居費の負担率がどの年代も3割近くと、決して小さくない割合を占めていることがわかります。そのため、家の住み替えや購入を検討する場合、多くの人は慎重になるのではないでしょうか。
今回は、家の種類の中でも「建売住宅」を購入した人の体験談をご紹介します。
建売住宅とは、主に不動産会社が、「土地」と「建物」がセットで販売されている住宅のことを指します。
また似たような言葉に「分譲住宅」もあります。大和ハウス工業株式会社のホームページによれば、「建売住宅」と「分譲住宅」という言葉には厳密な定義がなく、一般的にほぼ同義で使われているということです。
住宅金融支援機構が発表した最新の「フラット35利用者調査」によると、融資区分別(建て方別)の利用割合は、「注文住宅」(土地付注文住宅・注文住宅)が44.2%、「建売住宅」が20.4%と、建売住宅を選ぶ人は注文住宅を選ぶ人の半分以下となっています。
また最近では、建物が既に完成している状態で販売されている場合だけでなく、建物の建築中や着工前に販売を開始するケースも多くあります。
今回は「建物の建築中」に建売住宅を購入したLIMO編集部メンバーの実際の体験談を、満足ポイントと後悔ポイント、それぞれ3つずつ交えて語ってもらいました。
この事例は、次のようなメンバーの実際の体験談になります
- 【建築地】埼玉県
- 【購入金額】3500万円
- 【現在の年齢】42歳
- 【購入時の年齢】41歳
それでは、早速住宅を購入した本人に語ってもらいましょう。
1. 建売住宅の満足ポイント①:価格が安い
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shigemi okano/shutterstock.com
LIMO編集部です。
私が今回購入した建売住宅で最も満足している点は、やはり1番価格の安さでした。注文住宅と比較して、建売住宅の一番の魅力と言ってもいいと思います。
なぜ安い価格で購入できるのかをハウスメーカーの担当者に聞いたところ、
- 材料をまとめ買いできるため安くなる
- 打ち合わせが少ない
- 取引態様売主物件である場合は仲介手数料が不要
- すでに建物の規格が決まっているため、申請や計画にかける費用が少ない
などを挙げてくれました。同じ規格で複数建築されることが多い建売住宅は、材料をまとめて購入できるため、材料費を安くすることができます。
またすでにできあがっている住宅を購入する場合は、打ち合わせの回数も少なくてすむことから、人件費も安く抑えられています。
「手間」を省けることが、価格の安さに繋がっているともいえます。
2. 建売住宅の満足ポイント②:「イメージと違った」がない
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建売住宅の良い所は、実際に家ができあがっている状態で内覧できることです。
間取りの図面だけでイメージするのではなく、実際に家の中に入って採光や導線を確認することかできるため、「こんなに使いづらいとは思わなかった」「日当たりが思ったより悪い」といった入居後のギャップをほとんど購入前に確認することができました。
私の場合、まだ建築中の段階で住宅を購入しましたが、メインの部分はほぼできあがっている状態だったので、採光や、キッチンの後ろのスペースの広さなど、ほぼ実際に住んだ時と同じ形で確認ができました。
料理や洗濯、掃除などの家事動線がしっかり想像できたので安心しました。
特に我が家は部屋干しがメインだったので、洗濯機設置予定場所から、洗濯物を干す場所までの導線が確認できたのはよかったです。
3. 建売住宅の満足ポイント③:意外にも自由に選べるポイントが多い
ドアの色味やコンセントの数、天井の壁紙(わかりにくいですが星柄)も選ぶことができました。4/7
筆者撮影
意外だったのは、コンセントの増設、壁紙や、ドアの色、形、ポストの色などは自由に選べたことです。
先ほど述べたように、私は建築中の段階で購入をしたため、予算や種類に制限があるものの、可能な範囲で自由にクロスを選ぶことができました。
子供部屋の天井は星空柄のクロス、トイレは1階と2階で同じモチーフで違う色のクロスなど、好みに併せて選ぶのはとても楽しい時間でした。
同様に、ドアの種類やポストの色、キッチンやトイレの色なども選ぶことができました。
特によかったのはコンセントを増設できたこと。特に納戸にコードレス掃除機を収納することを予定していたため、充電するためのコンセントを納戸に追加できたことは「自分、グッジョブ!」と思いました。
これは建築後ではなく、建築中に購入できたからこそのメリットだったと思います。
4. 建売住宅の後悔ポイント①:キッチンやバスなどのメーカーや商品指定はできない
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polkadot_photo/shutterstock.com
続いて「後悔ポイント」になります。
先ほどキッチンやトイレの色は選べた、と満足ポイントに挙げましたが、メーカーや商品までは選ぶことができません。
私の場合、安全のためにIHコンロを使用したかったのですが、すでにハウスメーカーで、特定の会社の、ガスコンロのシステムキッチンを導入することが決まっていたため、メーカーや商品までは選ぶことができませんでした。
こういった設備は、ハウスメーカーのほうで特定のメーカーのものをまとめて購入し、費用を抑えていることもあり、購入者が自由に選ぶことはできないことが多いでしょう。
自分なりの家づくりにこだわりがある方は、費用が掛かっても、注文住宅のほうが希望を叶えられると思います。
5. 建売住宅の後悔ポイント②:おしゃれ度が低い
効率を重視して施工している建売住宅では、注文住宅と比較してみると、個性やデザイン性、カスタマイズ性といった部分は低くなってしまいがちです。
何を持って「おしゃれ」とするかは、もちろん人それぞれ異なりますが、私の場合、天井が高い家にあこがれていました。しかし購入した建売住宅では、そういった内装ではなかったので、あきらめざるを得ませんでした。
もしこだわりの設備や譲れないポイントがある方で、建売住宅の購入を希望されている方は、購入前に、そういった設備を導入している建売住宅を選ぶのが良いかもしれません。
6. 建売住宅の後悔ポイント③:1階に収納が少ない
整理前の1階の収納。こまめな整理整頓が必要なのでよかったといえばよかったのですが…。6/7
筆者撮影
収納についても後悔ポイントがあります。
私が購入した建売住宅では、2階の子供部屋として想定している部屋の収納は十分でしたが、1階の収納スペースがやや物足りない結果になりました。
1階はリビングやキッチン、バスの使いやすさは重点的にチェックしていたものの、収納は「狭いかもしれないけど、2階は十分な収納スペースがあるからいざとなれば2階を活用すればよい」と考えていました。
ところが、実際に1階であふれたものを2階に運ぶのは面倒だったり、1階に置いていきたいものも多かったため、急遽収納するためのラックを購入することになりました。
株式会社アイダ設計のホームページによれば、収納スペースに「法律的な基準」はないそうです。
リビングやキッチンの広さに目が行きがちですが、1階の収納の広さが十分か、事前に確認することはとても重要だと思いました。
7. 自由度が高い建売住宅もある
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mapo_japan/shutterstock.com
いかがでしたでしょうか。
建売住宅を購入して満足したポイント、後悔したポイントをそれぞれ3つずつ挙げてみました。
編集部メンバーが個人的に感じた満足ポイントは「費用の安さ」と「イメージとの相違が少ない」点、後悔ポイントは「自由度が高くない」点に集約されました。
なお、大和ハウス工業株式会社のホームページによれば、通常の建売住宅と比較して高い自由度で家を建てられる「建築条件付き分譲宅地」というものもあるそうです。
このタイプの住宅は、建てる家は注文住宅と同じように、自由に間取りや仕様を決められるということです(ある程度間取りや仕様の限度がある場合もあり)。
建築会社が指定されますが、注文住宅と同じ自由設計で家づくりができるため、建売住宅と注文住宅の中間的な選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- PRTIMES「20–40代の「住まいとお金」リアリティ調査2025」
- 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」
- 株式会社アイダ設計「IRODORI COLUMN」
- 大和ハウス工業株式会社「分譲住宅と建売住宅に違いはあるの?」
LIMO編集部