老齢年金の受給権が発生する人に対し、日本年金機構から「年金請求書」が送られてきます。
年金は自動的に受け取れるのではなく、手続きが必要となるのです。
65歳になる方だけでなく、63歳になる女性(昭和37年4月2日から昭和38年4月1日生まれ)も対象になる可能性があります。
本記事では、年金請求書の手続きの方法についてくわしく解説します。後半では、厚生年金と国民年金の平均受給額を1歳刻みで紹介していきます。
1. ことし年金請求書が届く人
ことし、日本年金機構から「年金請求書」が届くのは、65歳をむかえる人(年金の受給資格がある人)です。
また、63歳になる女性の方(昭和37年4月2日から昭和38年4月1日生まれ)も年金の加入期間が10年以上あり、厚生年金と共済組合の加入期間があわせて1年以上あれば、送付されます。
2. 年金請求の手続き方法
請求書が届いたら、必要事項を記入して返送する必要があります。
住所や氏名、基礎年金番号、生年月日、年金加入記録などはあらかじめ記載されているので、誤りがないかしっかり確認しましょう。
なお、加入記録では漏れがあるケースもあります。年金額に影響しますので、万が一間違いがあれば二重線を引いて訂正します。
提出する際は、以下の添付資料が必要です。
- 戸籍謄本、戸籍抄本、戸籍の記載事項証明、住民票、住民票の記載事項証明書のいずれか
- 受取先金融機関の通帳等(本人名義)の写し
※日本年金機構にマイナンバーが登録されている人および年金請求書にマイナンバーを記入した人は、戸籍謄本等の添付は不要です。
その他、状況に応じて必要書類が変わるケースもあるので、事前に確認しておけると安心です。
また、年金請求書は誕生日の3か月前に届きますが、提出できるのは受給開始年齢になってからである点に注意しましょう。
3. 【年金一覧表】国民年金と厚生年金「みんなはいくら?」
年金の受給開始が近づけば、その受給額が気になるものです。
個人差が大きいため、詳細は必ずねんきんネットやねんきん定期便にて確認しましょう。
本記事では、厚生労働省が公表する公的資料より、平均的な受給額を紹介します。
3.1 国民年金の月額受給額
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
3.2 厚生年金の月額受給額
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
全体の平均額は上記のとおりです。
ここからは1歳刻みの平均額も見ていきましょう。
4. 【年金一覧表】国民年金と厚生年金「1歳刻みでの平均額」
厚生労働省の同調査より、年齢別の平均額も見ていきます。
4.1 【国民年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
- 60歳:国民年金4万3638円
- 61歳:国民年金4万4663円
- 62歳:国民年金4万3477円
- 63歳:国民年金4万5035円
- 64歳:国民年金4万6053円
- 65歳:国民年金5万9599円
- 66歳:国民年金5万9510円
- 67歳:国民年金5万9475円
- 68歳:国民年金5万9194円
- 69歳:国民年金5万8972円
4.2 【国民年金一覧表】70歳代(70〜79歳)
- 70歳:国民年金5万8956円
- 71歳:国民年金5万8569円
- 72歳:国民年金5万8429円
- 73歳:国民年金5万8220円
- 74歳:国民年金5万8070円
- 75歳:国民年金5万7973円
- 76歳:国民年金5万7774円
- 77歳:国民年金5万7561円
- 78歳:国民年金5万7119円
- 79歳:国民年金5万7078円
4.3 【国民年金一覧表】80歳代(80〜89歳)
- 80歳:国民年金5万6736円
- 81歳:国民年金5万6487円
- 82歳:国民年金5万6351円
- 83歳:国民年金5万8112円
- 84歳:国民年金5万7879円
- 85歳:国民年金5万7693円
- 86歳:国民年金5万7685円
- 87歳:国民年金5万7244円
- 88歳:国民年金5万7076円
- 89歳:国民年金5万6796円
4.4 【国民年金一覧表】90歳以上
- 90歳以上:国民年金5万3621円
※65歳未満で受給している国民年金の受給者は繰上げ受給を選択した人
4.5 【厚生年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
- 60歳:厚生年金9万6492円
- 61歳:厚生年金10万317円
- 62歳:厚生年金6万3244円
- 63歳:厚生年金6万5313円
- 64歳:厚生年金8万1700円
- 65歳:厚生年金14万5876円
- 66歳:厚生年金14万8285円
- 67歳:厚生年金14万9205円
- 68歳:厚生年金14万7862円
- 69歳:厚生年金14万5960円
4.6 【厚生年金一覧表】70歳代(70〜79歳)
- 70歳:厚生年金14万4773円
- 71歳:厚生年金14万3521円
- 72歳:厚生年金14万2248円
- 73歳:厚生年金14万4251円
- 74歳:厚生年金14万7684円
- 75歳:厚生年金14万7455円
- 76歳:厚生年金14万7152円
- 77歳:厚生年金14万7070円
- 78歳:厚生年金14万9232円
- 79歳:厚生年金14万9883円
4.7 【厚生年金一覧表】80歳代(80〜89歳)
- 80歳:厚生年金15万1580円
- 81歳:厚生年金15万3834円
- 82歳:厚生年金15万6103円
- 83歳:厚生年金15万8631円
- 84歳:厚生年金16万59円
- 85歳:厚生年金16万1684円
- 86歳:厚生年金16万1870円
- 87歳:厚生年金16万2514円
- 88歳:厚生年金16万3198円
- 89歳:厚生年金16万2841円
4.8 【厚生年金一覧表】90歳以上
- 90歳以上:厚生年金16万721円
※65歳未満の厚生年金受給者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が引き上げられたため、報酬比例部分のみ受給している方も含まれる。
冒頭で63歳から年金受給開始となる人もいるとお伝えしましたが、一般的には受給額が低めとなっています。
5. まとめにかえて
年金は受給資格を満たせば誰もが受け取れますが、手続きが必要である点に注意が必要です。
請求時期や必要書類などについては、事前に確認しておきましょう。
また、受給額はねんきんネットなどで確認できますが、税金や保険料などが天引きされ振込額が少なくなる点も、押さえておく必要があります。
参考資料
- 日本年金機構「初めて老齢年金を請求するとき」
- 日本年金機構「老齢年金請求書の記入方法等」
- 日本年金機構「「ねんきんネット」によるご自身の年金記録の確認」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 日本年金機構「老齢年金請求書の電子申請はどのような人が利用できますか。」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「老齢年金請求書の事前送付」
太田 彩子