1. 日経平均はイスラエルのイラン攻撃などで続落

2025年6月13日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比338円84銭安の3万7834円25銭となりました。続落です。イスラエル軍は同日、イラン各地の核施設や軍事施設など100カ所以上の標的を攻撃したと発表しました。投資家の間にリスク回避の売りが広がり、幅広い銘柄が売られました。

日経平均が3万8000円台を下回るのは6日以来、1週間ぶりです。下げ幅は一時600円を超える場面もありました。外国為替市場では円相場が一時、1ドル=142円まで円高・ドル安となり、トヨタ自動車など輸出関連銘柄が売られました。SCREENホールディングス、東京エレクトロンなど、半導体関連銘柄も下げました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。イスラエルとイランを巡る中東情勢の緊迫化を受け、13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は、前日比769ドル83セント安の4万2197ドル79セントで終えています。下げ幅は800ドルを超える場面がありました。イスラエルの攻撃に対してイランも応戦し、その後も双方の攻撃が続いています。イランは同日、15日に予定されていた米国との核協議に参加しないと発表しました。中東での地政学リスクの高まりにより、原油価格も上昇しています。世界経済への影響も懸念されます。日本株も週初から売られる展開になる可能性があります。

一方、トランプ米大統領は両国に停戦合意するよう要求し、ロシアのプーチン大統領とも電話協議を開催し戦闘停止を求めていくことで一致したと伝えられます。要人の発言なども含めて、さまざまな材料で、相場が振られることがあるので注意が必要です。

個別銘柄では日本製鉄が注目されます。同社は14日、米鉄鋼大手USスチールの買収計画を巡り、安全保障上の懸念を払拭するための「国家安全保障協定」を米政府との間で結びました。USスチールの全株を取得し、完全子会社化が実現しました。141億ドル(約2兆円)を投じた投資効果が問われるところですが、市場ではおおむね好感されています。

要人の発言なども含めて、さまざまな材料で、相場が振られることがあるので注意が必要です。

日経平均株価

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