2. 【106万円の壁】撤廃はいつ?

今回の法改正では、この年収要件(106万円の壁)を公布から3年以内に撤廃することが決まりました。また、企業規模の条件も段階的に緩和され、2035年には会社の規模に関係なく週20時間以上働けば学生を除き、厚生年金に加入できるようになります。これにより、「働いた分だけ損をする」と言われてきた制度が、より柔軟に見直されることになります。実際に、年収の「壁」を意識して勤務時間や収入を抑える傾向が見られ、働き方の選択肢が制限されているという指摘もありました。

今回の改革は、こうした「壁」を取り払い、働く意欲を損なわない仕組みへの転換を目指していると考えられます。なお、年収要件の撤廃や企業規模の撤廃は、今回の法改正の付則に明記されたもので、今後の制度設計によって具体的な施行時期や内容が確定していく予定とされています。