60歳以降も働きたいと考えるシニアは増えているようです。

総務省統計局の家計調査報告によると、65歳以上無職夫婦世帯の家計収支(平均)は「毎月3万4058円」の赤字となっています。

本記事では、2025年6月10日に内閣府が発表した「令和7年版高齢社会白書 」をもとに、シニア世代の労働に関する意欲や就業率などをご紹介。シニア世代の生活費の内訳や、老後の年金受給額データも確認していきましょう。

1. 高齢者の約3割が「働けるうちはいつまでも働きたい」と考えている

現在、収入のある仕事に従事している60歳以上の方は、就業意欲が高い傾向にあります。

内閣府の調査によると、「働けるうちはできるだけ長く働きたい」と答えた人が全体の33.5%を占めており、約3割強の方がそのように考えています。

何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたい?(択一回答)

何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたい?(択一回答)

出所:内閣府「令和7年版高齢社会白書 第2節 高齢期の暮らしの動向」

※現在収入のある仕事をしている人の場合

  • 65歳くらいまで:12.9%
  • 70歳くらいまで:22.8%
  • 75歳くらいまで:20.1%
  • 80歳くらいまで:7.4%
  • 働けるうちはいつまでも:33.5%
  • 仕事をしたいとは思わない:1.5%
  • 不明・無回答:1.8%

上記から、60歳で完全にリタイアしたいと考えている人は非常に少ないことが分かります。

近年ではシニア層の就業率が増加傾向にあるため、その動向を示す推移グラフを見てみましょう。