4. 「ねんきん定期便・ねんきんネット」で自分の年金記録を確認しよう
公的年金は、生涯にわたって受け取ることができる大切な収入源です。
自身の年金加入状況や将来の受給見込額については、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」でしっかりと確認しておきましょう。
もし、これらで年金記録を確認した際に「未加入」とされる期間が見つかった場合は、見過ごさずに対応することが大切です。
4.1 年金記録に「もれ」や「誤り」があるかもしれないケースとは？
1.「未加入」期間に「働いていなかったケース」
- 学生であったが、国民年金に加入していた。
- 夫（妻）の扶養家族であったが国民年金に加入していた（昭和61年3月以前に限る）
2.「未加入」期間に「働いてたケース」
- 退職後、結婚し姓が変わった
- いろいろな名前の読み方ができる
- 事情により本名とは異なる名前で勤めた
- 事情により本来とは異なる生年月日で勤めた
- 転職のたびに年金手帳が新たに発行されたが、年金手帳を一つにまとめる手続きをしていない
- 同じ会社（グループ）内で転勤や出向を繰り返していた
- 勤務先の会社が、合併・社名変更・倒産した
- 試用期間中に退職した
- 保険の外交員、期間工などとして勤めていた
3.その他のケース
- 保険料を納付したにもかかわらず、「未納」となっている
- 標準報酬額（※）が実際と異なっている、または大きく変動している
※給与などの平均を区切りのよい一定の幅で区分し、納付する保険料額の計算のもととなるもの
これらのいずれかに該当する場合は、年金記録に「もれ」や「誤り」が含まれている可能性があります。
心当たりがある場合は、早めに最寄りの年金事務所などへ問い合わせることをおすすめします。
5. 想定外の未来に備える「余裕ある準備」の重要性
今回は、2025年度の年金が1.9％増加したことについて取り上げました。政府はこれまでも「物価上昇率2％」を目標としてきましたが、現状はその水準を大きく超えるペースで物価が上がり続けています。その影響で、生活に不安や負担を感じる人も増えているのが現実です。
このように、想定していた将来とは異なる状況になることは決して珍しくありません。だからこそ、余裕をもって備えておくことが大切です。
特に、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」といった人生の三大資金は、必要なタイミングがある程度見えているからこそ、早めの準備と計画が安心につながります。変化の激しい時代だからこそ、先を見据えた行動を意識していきましょう。
参考資料
渡邉 珠紀
