この記事では、厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60歳から90歳以上までの老齢年金(厚生年金・国民年金)の平均支給額を、年齢別にわかりやすく解説します。
7月は夏の準備が本格化する時期。帰省などのタイミングで、親世代とお金や年金の話をする機会も増えてくるかもしれません。特に、世代によって年金の受け取り額にどんな違いがあるのか、現役時代の収入や保険の加入年数がどう影響するのかは、誰もが気になるところです。
この記事では、最新のデータに基づき、年齢ごとに年金の支給額を整理します。老後資金の準備や将来のライフプランを考えるうえで、ぜひ参考にしてみてください。
1. 【2025年度】「国民年金・厚生年金」はいくら?今年度は1.9%増額
公的年金の支給額は、物価や現役世代の賃金動向に基づき、毎年度見直される仕組みとなっており、2025年度は、前年度比で1.9%の引き上げが決定されています(※)。
※厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」2025年1月25日公表
厚生労働省が発表した「令和7年度の年金額改定についてのお知らせ」によれば、モデル世帯(※1)では夫婦2人あわせての支給額は月額23万2784円となっています。
また、国民年金を満額で受給する場合(※2)の月額は6万9308円で、仮に夫婦それぞれが国民年金を満額受給しているとすると、1か月あたりの合計は13万8616円となります。
では、この改定後の年金額が適用されるのは、いつの支給分からなのでしょうか。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額