2025年6月11日に内閣府が公表した「月例経済報告」によると、2025年4月の消費者物価(生鮮食品及びエネルギーを除く総合)は、前月と比べ連鎖基準、固定基準ともに0.2%上昇しています。

前年と比較すると、連鎖基準は2.8%、固定基準は3.0%上昇しました。

なお、消費者物価(生鮮食品及びエネルギーを除く総合)の先行きについては、当面上昇していくことが見込まれています。

このように、物価の上昇が長らく続いていますが、株式会社野村総合研究所が公表した「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」によれば、純金融資産保有額「1億円以上の富裕層」と「5億円以上の超富裕層」は増加傾向にあるようです。

今回は、物価高が続くなか、日本の「富裕層」と「超富裕層」がどれくらい増えているのか解説します。

1. 日本の消費者物価の推移「2014年~2025年」

2025年6月に内閣府が公表した「主要経済指標」をもとに、2014年~2025年における日本の消費者物価の推移を見ていきます。

日本の消費者物価の推移「2014年~2025年」

日本の消費者物価の推移「2014年~2025年」

出所:内閣府「月例経済報告 2025年6月公表」

日本の消費者物価は、2014年~2025年にかけて大きく上昇しています。

賃金や公的年金は、物価の上昇に追い付いていないため、多くの家計に大きな負担が生じていることが考えられます。

しかし、その一方で、物価の上昇が続くなかでも、日本では純金融資産保有額が1億円以上の富裕層や、5億円以上の超富裕層が増加傾向にあるようです。