1.3 人の行く裏に道あり花の山

「人の行く裏に道あり花の山」とは、他人とは反対のことをやったほうがうまくいく場合が多いことを指す格言です。

株価が大きく変動する局面において、「不安だから売ってしまおう」と考える投資家は少なくありません。行動経済学には、集団と同じ行動を取ろうとする「ハーディング行動」という言葉があります。周りの投資家が株を売っていると、自分もつられて売ってしまう行動は、まさしくハーディング行動に当てはまります。

しかし、投資に限らず、何事も人並みにやっていると人並みの結果しか得られないのも事実です。株式相場は、上昇し続けたり下落し続けたりすることはないため、多くの投資家が売っている状況は「安く仕込めるチャンス」といえます。

今後、株式相場が大きく下落する局面に直面したら、この格言を思い出してみてください。

1.4 遠くのものは避けよ

「遠くのものは避けよ」とは、自分が知らないモノやサービスを販売している企業ではなく、よく知っているモノやサービスを販売している企業を買うほうがよい、ということを意味する格言です。

普段の仕事や日常生活でよく目にするモノやサービスは、多少なりとも他の投資家よりも知識を有しているはずです。

たとえば、日常的に使っている商品のメーカー(食品・日用品・化粧品など)があれば、商品の品質変化や新商品の市場反応などを消費者として実感できます。「成長性が高い」「競争力が高い」と肌感覚で評価できる場合、立派な投資対象になり得るでしょう。