私たちが老後に受け取る公的年金(国民年金・厚生年金)の金額は、物価や賃金の変動を反映して毎年見直されるルールがあります。

2025年度の年金額は前年(2024)年度より1.9%引き上げられました。

その改定率が適用された新年度(4月・5月分)の年金の支払いは、すでに6月13日(金曜日)の年金支給日から、スタートしています。

厚生労働省が公表した年金額例では、国民年金(老齢基礎年金)は満額で月額6万9308円。厚生年金は「厚生年金を受け取る会社員の夫+国民年金を受け取る妻」の世帯をモデルケースとして、月額23万2784円になっています。

※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

ただし、実際にひとりひとりが受け取る年金額は、現役時代の年金加入状況により異なります。

今回は、公的年金制度の基本を確認したあと、いまのシニア世代の受給額事情を見ていきます。