2. 70歳代のおひとりさま、貯蓄ゼロの割合は?
では、実際に70歳代のおひとりさまが保有している資産額を具体的に見ていきましょう。
前述の調査より、70歳代の単身世帯が保有している資産額別に保有者数の割合を示したグラフが次の図です。貯蓄ゼロ世帯など、70歳代の単身世帯の金融資産保有額(※)を確認してみましょう。
※金融資産を保有していない世帯を含む。
- 金融資産非保有:27.0%
- 100万円未満:5.1%
- 100~200万円未満:5.7%
- 200~300万円未満:4.9%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:2.2%
- 500~700万円未満:7.3%
- 700~1000万円未満:5.9%
- 1000~1500万円未満:8.9%
- 1500~2000万円未満:4.7%
- 2000~3000万円未満:6.1%
- 3000万円以上:15.9%
- 無回答:2.4%
調査対象の70歳代の単身世帯のうち、金融資産を保有していない世帯は27%にのぼります。およそ4世帯に1世帯が当てはまる計算になります。
金融資産ゼロ世帯が27%を占める一方、2000万円以上を保有する世帯は22%となっています。このなかには億単位で資産を保有している方も含まれている可能性があります。
3. 70歳代のおひとりさま、保有する金融資産の種類は?
70歳代のおひとりさまの金融資産保有額を見てきましたが、どのような金融資産を保有しているのでしょうか。保有金融資産の種類と金額を確認してみましょう。
- 預貯金:573万円
- うち定期性預貯金:296万円
- 株式:394万円
- 投資信託:267万円
- 生命保険:175万円
- 債券:113万円
- 個人年金保険:71万円
- 損害保険:15万円
- 金銭信託:12万円
- その他金融商品:13万円
※上記は金融保有資産を保有しない世帯を含む。
多いのは預貯金で、資産の約35%を占めています。また、他の世代より株式や投資信託、債券の保有額が多く、投資に前向きな姿勢もうかがえます。とくに株式の保有額に関しては、全世代のなかでいちばん多いのが70歳代です。
また、70歳代の方のなかには長年投資をしている方もいらっしゃるはずで、長期投資による複利効果で含み益が増加している可能性もあります。このことも平均額の上昇要因と考えられるでしょう。