2025年度は国民年金と厚生年金の増額改定により、6月支給分より1.9%増えることになりました。

本記事では、増額改定後の「厚生年金と国民年金」の年金額例を見ていきます。

【一覧表】をもとに60歳~90歳以上「厚生年金・国民年金」の平均年金月額はいくらなのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。

記事の後半では【第3号被保険者】の要件と加入手続きについてご紹介します。

1. 【公的年金制度の基本をおさらい】厚生年金・国民年金のしくみ

公的年金のしくみをおさらいしましょう。

【写真】厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

日本の公的年金は「2階建て構造」と表現されます。これは、1階部分にあたる「国民年金」と2階部分にあたる「厚生年金」から成り立つためです。

国民年金の加入対象は、原則として、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人。年金保険料(※1)は全員一律です。一方、厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた年金保険料(※2)を納めます。

国民年金は、年金保険料を全期間(480月)納付すると、65歳で満額(※3)を受給できます。未納期間に応じて満額から差し引かれるルールです。

※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
※3 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円