年金生活者支援給付金は、消費税増税分を財源とし、2019年にスタートした制度です。

支給対象となるのは、老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金のいずれかを受給しており、年金やその他の所得が一定基準額以下となる方です。

恒久的な制度であるため、支給要件を満たしている限り、公的年金に上乗せして2カ月に1度支給されます。

ただし、支給を受けるには申請手続きが必要です。

本記事では、6月支給分から2.7%増額改定された「年金生活者支援給付金」の、支給対象・請求手続きについて解説します。

合わせて「国民年金・厚生年金の平均年金月額」もご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

1. 【厚生年金・国民年金】「平均年金月額」はいくら?

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。

次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。