シリーズでお伝えしている「個人投資家向けの株主優待研究」。今回は国内小売大手のイオンの株主優待と株価動向について見ていきましょう。

そもそも株主優待とは何か

株主優待とは、「株主優待制度」とも呼ばれ、株主となることによって何らかの特典を得られる制度のことを言います。株主になると配当を手にする権利もありますが、ここでいう株主優待制度の中には配当に関する権利は含まれません。

株主優待制度は日本の上場企業の中では広く設けられている制度です。発行体が提供するサービスや商品に関する優待内容であったり、クオカードといった金券、または食料品などのケースもあります。多様性のある日本の株主優待制度は世界でもまれな制度です。

イオンの株主優待の概要

それではイオンの株主優待の特典内容について見ていきましょう。

特典1:買い物金額のキャッシュバック

イオンの株式を100株以上保有すると、株主優待カードである「オーナーズカード」が発行されます。

その特典として、買い物の際に、オーナーズカードを提示すると持株数に応じて、買い物金額合計に返金率を乗じた金額を半年ごとに返金されます。

持ち株数に応じた返金率は以下の通りです。

  • 100から499株:3%
  • 500から999株:4%
  • 1000から2999株:5%
  • 3000株以上:7%

支払い時には、現金またはWAON、イオンマークのカードのクレジット払い、イオン商品券、イオンギフトカードなどで支払う必要があります。

特典2:「お客様感謝デーの5%割引特典」と「キャッシュバック特典」

イオン、マックスバリュ、イオンスーパーセンターなどの店舗での「お客さま感謝デーの5%割引特典」に加えて、先ほど見たキャッシュバック特典を受けることができます。

特典3:会計時割引・優待料金特典

イオンイーハート、イオンシネマなどで、会計時にイオンオーナーズカードを提示し、その場で割引金額あるいは優待料金で利用できます。

※使用条件などの詳細は同社ホームページもあわせてご確認ください。

株主優待だけではなく株価にも注意したい

株主優待にだけ興味があるという人は少ないでしょうが、株主優待を受けるために必要なのはその企業の株主になることです。ひとたび株主になれば、その企業の株価がどうなるかが気にならない人はいないでしょう。