会社員としてのひとつの目標にもなる「年収1000万円」。一見贅沢な暮らしを実現できる金額に見えますが、税金や社会保険料といった差し引かれるお金も大きく、なんとか家計のやりくりをしている人もいるようです。

年収1000万円の場合、手元に残る金額はいくらなのでしょうか。この記事では、年収1000万円の人の手取り給料や税金・社会保険料の負担が大きく感じる理由を解説します。

1. 給与から差し引かれるお金

会社員の給与から差し引かれるお金は、以下の5つです。

給与から差し引かれるお金

給与から差し引かれるお金

出所:東京都主税局「給与明細の見方」をもとに筆者作成

1.1 所得税

  • 毎月の給与から差し引かれる。給与が103万円以下の場合は年末調整で還付される。

1.2 住民税

  • 毎月の給与から差し引かれる。非課税の場合は差し引かれない

1.3 健康保険料

  • 事業主と折半した額が天引きされる

1.4 雇用保険料

  • 事業主と折半した額が天引きされる

1.5 厚生年金保険料

  • 事業主と折半した額が天引きされる

1.6 介護保険料

  • 40歳以降から負担する保険料で、事業主と折半した額が天引きされる 

※65歳以降は原則年金から天引きされる

給与から引かれる税金は、所得に応じて負担する所得税と、住んでいる自治体に納める住民税の2つです。

それぞれ年間額を12で割った金額が毎月の給与から差し引かれます。

社会保険料は事業主と折半して納めるため、実際に負担するのは本来の半分の金額です。

雇用保険料は失業給付や育児休業等給付などを受け取るためのお金、厚生年金保険料は会社員や公務員のみが受け取れる厚生年金を受給するためのお金です。

介護保険料は、40歳から徴収が始まります。公的な介護サービスを運営するためのお金であり、健康保険料に上乗せされる形で徴収されます。

どのお金も所得が多いほど徴収額が大きくなるのが特徴です。年収1000万円の人は収入が多い分、徴収額も増えます。

次章では、年収1000万円の会社員の手取り給料額を計算します。