1.2 【平均受給額(前年差)】

  • 2020年度:14万4366円(+98円)
  • 2021年度:14万3965円(-401円)
  • 2022年度:14万3973円(+8円)
  • 2023年度:14万6429円(2456円)

1.3 年金額が増減する理由

平均受給額が増減する大きな理由の1つは、毎年4月に「物価変動率」や「名目手取り賃金変動率」に応じて年金額が改定されるからです。

そのため、物価変動率などが上がると平均受給額が増え、下がると平均受給額が減る傾向にあります。

近年、物価や名目賃金は大きく上昇しており、2023年度は大幅に受給額が増えました。

2023年度以降、高い改定率が続き年金水準も高まっているため、2024年度と2025年度の平均受給額は大きく増えることが予想されます。

改定率のほか、平均額の計算対象となる受給権者の入れ替わり(比較的高額の年金を受給している80歳代・90歳代が死亡して対象外となる など)や、受給権者の厚生年金の加入状況の変化(女性の社会進出による加入率、加入年数の高まり など)も平均受給額に影響します。

ここまで、老齢厚生年金の平均受給額の推移と増減する理由について解説しました。

次章では、今後の年金水準と老後対策について解説します。