4.  シニアの約3割が「働けるうちはいつまでも働きたい」

内閣府の調査によると、現在収入のある仕事をしている60歳以上の方々の約3割が「働けるうちはいつまでも働きたい」と考えていることがわかりました。

何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたい?(択一回答)

何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたい?(択一回答)

出所:内閣府「令和7年版高齢社会白書 第2節 高齢期の暮らしの動向」

  • 65歳くらいまで:12.9%
  • 70歳くらいまで:22.8%
  • 75歳くらいまで:20.1%
  • 80歳くらいまで:7.4%
  • 働けるうちはいつまでも:33.5%
  • 仕事をしたいとは思わない:1.5%
  • 不明・無回答:1.8%

2025年4月からは65歳までの雇用確保が義務化されました。70歳までの就業機会確保も努力義務となっており、働けるうちはいつまでも働きたいシニアにとって、働きやすい環境が整いつつあります。

5. おひとりさまで迎える老後生活に向けて考えておきたいこと

昨今、おひとりさま生活を満喫する方も増えており、そのまま単身世帯で老後生活に突入するという方も珍しくありません。

しかし、ひとりで老後を迎えるということは、老後に直面する介護などの問題などにも自分ひとりでしっかり対応する必要があるということ。

体が思うように動かなくなったときに、今の家に住み続けて在宅介護を希望するのか?それともまとまったお金を払って施設に入りそのまま老後を過ごすのか。

ただし、施設に入るにしてもタダで施設に入れる訳ではありません。施設にもよりますが数百万円から数千万円単位のお金を要するケースもあります。

また、老後は年金だけで日々の生活を賄うのが厳しく、これまで貯めてきた預金を切り崩すという人も少なくありません。

生活費のために多少預金を切り崩しても、施設に入るための余裕資金はあると言えるぐらいの預金は準備しておく必要があるでしょう。

おひとりさまは自由で生活しやすい面もありますが、その分、自分で色々なことに備えて何が起こっても対応できる環境を作っておくことが非常に大事です。

老後も気楽におひとりさま生活を満喫する予定の方は、今のうちから老後に向けた備えを始めておきましょう。

参考資料

鶴田 綾