退職金は、年金と並んで老後生活を支える大切なお金です。老後生活を楽しむ目的で活用しつつ、資産寿命を延ばすために有効活用しましょう。

今回は、退職金を取り崩すときに考えるべきポイントや、高齢期におけるおすすめの運用方法などを解説します。

1. 退職金が入ったらまず何をする?もらってすぐに確認すべき3つのこと

定年後も再雇用で働く方が増えていますが、現役時代と比べて収入は減るのが一般的です。また、完全にリタイアする場合は給与収入がなくなるため、資産状況や収支状況の確認が欠かせません。

1.1 貯蓄と負債の状況を確認する

住宅ローンをはじめとした負債を抱えている場合、退職金を活用して返済する方法があります。退職金から負債を差し引いた金額が、自由に使える実質的なお金となります。

ただし、負債の返済で退職金の大半がなくなってしまう場合、注意が必要です。いざというときに使えるお金を用意できなかったり、当面の生活が立ち行かなくなったりするのは問題です。

定年後も再雇用や嘱託などで働く場合、収入の一部から、債務を返済する方法があります。貯蓄・退職金と負債の状況を確認し、「純資産はプラスか」「負債をすべて返済しても十分なお金が残るか」を確認しましょう。