公的年金は偶数月に支給されており、次回の支給日は2025年6月13日(金)です。

この支給分から、年金額が1.9%増額されることが決まっています。しかし、5月の消費者物価指数は総合指数で前年比3.4%の上昇となっており、年金の増額は物価の伸びに追いついていないのが現状です。(2025年5月30日公表の総務省「2020年基準 消費者物価指数 東京都区部 2025年(令和7年)5月分(中旬速報値)」より)

今回は、6月支給分からの増額後の年金額例や、60歳から90歳以上までの年齢別・平均年金受給額をご紹介します。老後の生活設計に役立てていただければ幸いです。

1. 【6月から年金支給額が増える】いくら増えるの?

公的年金は賃金や物価を考慮して年度ごとに見直しがおこなわれます。2025年1月、厚生労働省は2025年度(令和7年度)の年金額を、前年度より1.9%引き上げることを公表しました。

3年連続のプラス改定にはなりましたが、「マクロ経済スライド」によって物価上昇率を下回る改定率となっており、実質的には年金額は目減りしています。

1.1 【2025年度の年金額例】国民年金・厚生年金

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額))(※1):6万9308円
  • 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分)(※2)

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準