初夏の風が心地よい5月。気候と同じように家計管理もスッキリ見直したい季節ですね。
「なかなか貯金ができない…」と感じる40歳代は少なくありません。
実際に、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の調査では、金融資産をまったく保有していない40歳代・二人以上世帯は25.7%にのぼります。
将来の不安を抱えながらも、日々の生活に追われて行動に移せない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、貯蓄ゼロからでも始められる「お金の整え方3ステップ」を紹介。まずは、現状を知ることから始め、できることから一歩ずつ進んでいきましょう。
1. 40歳代二人以上世帯の4分の1が「貯蓄ゼロ」の現実
まずは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」40歳代二人以上世帯の金融資産保有額階層ごと世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む)についてみていきましょう。
※貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
- 金融資産非保有:25.7%
- 100万円未満:11.2%
- 100~200万円未満:6.2%
- 200~300万円未満:6.1%
- 300~400万円未満:4.6%
- 400~500万円未満:3.3%
- 500~700万円未満:7.7%
- 700~1000万円未満:6.4%
- 1000~1500万円未満:8.2%
- 1500~2000万円未満:3.8%
- 2000~3000万円未満:5.5%
- 3000万円以上:6.5%
- 無回答:4.9%
- 平均:944万円
- 中央値:250万円
40歳代二人以上世帯の金融資産保有額階層ごと世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む)についてポイントにそって解説していきます。
1.1 ポイント①「貯蓄ゼロ」世帯は25.7%
40歳代二人以上世帯のうち、金融資産非保有の世帯は全体の25.7%です。
つまり4分の1の世帯で「貯蓄ゼロ」だということになります。
収入があっても生活費で手一杯という声も多く、計画的な貯蓄ができていない現状がうかがえます。
1.2 ポイント②中央値は250万円、平均は944万円
平均値と中央値に大きな差があるのが特徴です。
平均は944万円ですが、中央値は250万円と、現実的にはそれ以下の層が多くを占めていることがわかります。
高額な資産を持つ一部の世帯が平均値を引き上げており、「平均=一般的」とは言えない点に注意が必要です。
1.3 ポイント③全体の1割が100万円未満
金融資産を保有していても、100万円未満の層が11.2%と全体の1割を占めています。
これに100〜300万円未満を加えると、300万円未満の層だけで23.5%。
つまり、保有しているといっても"心もとない金額"しかない世帯が多いことがわかります。
40歳代二人以上世帯の4分の1は「貯蓄ゼロ」。
世間の家計事情を知ることで自分の家計を客観的に見直すきっかけになるでしょう。
保有額が少ない層も多く、「自分だけが貯められていないわけではない」と知ることが、家計を整える第一歩となります。
次は、今日からできるお金の整え方を見ていきましょう。