物価高が続く今の時代、できるだけ長く働き続けたいと考える人が増えています。
PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」(2025年5月13日公表)によると、今年60歳を迎える人のうち87.1%が60歳以降も働く意向を持ち、平均では68.4歳まで働きたいと考えているようです。
老後の生活資金を少しでも多く確保するために、就労意欲はますます高まっていると言えるでしょう。
では実際に年金を受け取り始めると、年金収入はどの程度になるのでしょうか。この記事では、シニア世代の年金収入の実態を解説し、長寿時代を見据えた老後資金の備えについて考えていきます。
1. 6月13日は年金支給日!2025年度、年金額はいくらになる?
公的年金額は物価や賃金を考慮して、年度ごとに見直しがおこなわれます。
2025年度は前年より1.9%の引き上げとなり、モデル夫婦世帯(※1)は月額23万2784円。国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。
夫婦ともに国民年金のみ(満額と仮定)を受給する世帯の場合、2人分の合算額は13万8616円となります。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額
2. 【年金カレンダー】年金支給日は「2ヵ月に一度、偶数月の15日」
年金支給日は「2カ月に一度、偶数月の15日」に、前月分までの2カ月分が合算されて支給されるサイクルです。15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。
今回の改定率が適用されるのは、6月13日(金)に支給される「4月分の年金」からです。2025年の年金支給日カレンダーも見ておきましょう。
【一覧表】2025年 年金支給日カレンダー
出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成
年金支給日:支給対象月
- 2025年4月15日(火) :2月・3月分
- 2025年6月13日(金) :4月・5月分
- 2025年8月15日(金) :6月・7月分
- 2025年10月15日(水) :8月・9月分
- 2025年12月15日(月) :10月・11月分
次では公的年金(国民年金と厚生年金)のしくみの基本をおさらいします。