2.2 確定申告をすることにより税金が返ってくるケース

  • 医療費控除などの各種控除を受ける場合

年金の支給において控除される所得税は、各種控除を考慮しない概算額となっています。そのため、医療費控除や生命保険料控除など、毎年変動するような控除については、確定申告により申請をする必要があります。

所得控除の申請をすることにより、概算で徴収された所得税額より税金が下がり、確定申告をすることで払いすぎた税金が戻る可能性があります。

2.3 2025年度の特例

さらに2025年は、年度途中の税制改正により、所得税の徴収に変動がありました。年金受給者においては、所得税徴収金額の差額について、12月の支給分で精算をすることが発表されていますが、確定申告不要制度などの対象も変化する可能性もあります。

今後の国からの発表を確認し、確定申告の要不要をチェックする必要があります。

3. まとめにかえて

年金収入は老後の生活において重要な資金となりますが、実際に受け取る際には所得税や保険料が差し引かれるため、額面通りの金額が振り込まれるわけではありません。

特に所得税については、年金受給額が一定以下であれば課税されない場合があります。2025年には税制改正が予定されており、非課税枠が前年までと異なる点に注意が必要です。

自分の収入を把握し、多く払いすぎていないかを確認していきしましょう。老後資金を確保するためにも、自分の収入や税制度を正確に理解しておくことは非常に重要です。もし難しいと感じた場合には、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談し、お金に関する正しい知識を身につけることをお勧めします。

参考資料

斎藤 彩菜