5. 65歳以上世帯の貯蓄額はどれくらい?

世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布 (二人以上の世帯)-2023年-

 世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布 (二人以上の世帯)-2023年-

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、「世帯主が65歳以上の二人以上世帯」の貯蓄現在高の平均は2462万円でした。

しかし、貯蓄を保有する世帯の中央値は1604万円にまで下がります。

この平均値と中央値の差から、世帯ごとの貯蓄額には大きなばらつきがあることがわかります。

リタイア後の生活費や介護費用の準備は、世帯構成や健康状態、将来の支出見込みなどを踏まえながら計画的に進めていく必要があるでしょう。

その際に「年金の受給開始タイミング」がずらせることも、知っておきたいことの一つと言えそうです。

6. まとめにかえて

今回は、老齢年金の仕組みや平均受給額について見てきました。

年金の受給額を増やすには、繰下げ受給も有効な手段のひとつです。

老後までにある程度の資産が確保できているのであれば、公的年金の受給を遅らせるのも良いでしょう。

ただし、ある程度長生きをしないとトータルでの受給額が通常よりも少なくなってしまう可能性もあります。また、年金を受け取るまでの間の生活費も必要です。メリット・デメリットがあるので、情報収集をして、自分の貯蓄額やライフプランに合わせて、何歳から年金を受け取るかを決めるようにしましょう。

ほかにも現役時代から老後の年金額を増やす方法はありますので、情報収集してみるといいでしょう。

参考資料

橋本 優理