6月はボーナスの季節。家計の見直しや資産運用を始めるには、ちょうどいいタイミングかもしれません。最近では、将来に備える手段として「新NISA(少額投資非課税制度)」に注目が集まっています。

2024年から始まったこの新制度は、以前よりも使い勝手が良くなり、投資初心者でも活用しやすい仕組みになりました。資産づくりに取り組む人にとって、頼もしい味方といえるでしょう。

この記事では、新NISAの特徴や基本的な仕組みをわかりやすく解説します。また、月5万円をコツコツ積み立てた場合、15年後にどれくらいの資産になるのか、利回りごとのシミュレーションもあわせてご紹介します。

1. 約8割が「老後不安」あり 生活費と医療費が特に大きな懸念

国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する株式会社400F(フォーハンドレッド・エフ)は、全国のユーザー434名を対象に「オカネコ 老後資金に関する調査」を実施しました。

調査概要は以下のとおりです。

  • 調査名:オカネコ 老後資金に関する調査
  • 調査方法:WEBアンケート
  • 調査期間:2025年6月13日(金)~2025年6月15 日(日)
  • 回答者:全国の『オカネコ』ユーザー 434人
  • 回答者の年齢:  30代以下  21.2%、40代  25.8%、50代31.3%、60代以上21.7%
  • 回答者の世帯年収:400万円未満27.4%、400万円以上600万円未満20.1%、600万円以上800万円未満15.4%、800万円以上1,000万円未満12.4%、1,000万円以上1,200万円未満6.5%、1,200万円以上11.8%、分からない6.4%
  • リリース公開日:2025年6月26日

調査によると、約8割(78.7%)の人が老後に対して何らかの不安を感じていると答えており、そのうちの35.2%は「非常に不安」と感じていることがわかりました。

これだけ多くの人が老後に不安を抱えている背景には、先の見えにくい経済の動きや、社会保障制度への不信感が影響していると考えられます。

特に不安を感じている内容としては、「生活費」が83.0%と最も多く、「医療費」(58.8%)も続いています。ここ数年で物価が上がり、特に食品やエネルギー関連の支出が増えていることが、日々の暮らしにじわじわと影響を与えているのかもしれません。

また、「健康面」(53.8%)や「介護費」(49.7%)に対する不安も目立ち、高齢になったときの体力や病気への備え、さらにはそれにかかるお金の問題が多くの人にとって現実的な悩みとなっている様子がうかがえます。

老後資金の準備方法として、最も多かったのは「預貯金」で、全体の75.1%を占めています。次いで、「投資信託・株式」が59.9%、「公的年金制度」が55.1%と続きました。

近年はNISAなどの非課税制度が拡充されたことで投資への関心も高まっていますが、それでもやはり多くの人が預貯金を中心に老後の備えをしていることがうかがえます。

とはいえ、物価上昇や低金利が続く中で、「預貯金だけで将来に備えるのは不安」と感じる方も増えてきました。そこで注目されているのが、2024年からスタートした新しいNISA制度です。