一般財団法人 労務行政研究所の「東証プライム上場企業の 2025年夏季賞与・⼀時⾦(ボーナス)の妥結⽔準調査」によれば、夏季賞与・一時金(ボーナス)の支給水準は86万2928円。前年同期比で3.8%増となっています(2025年5月8日公表)。
人によってはこの夏のボーナスが増えており、使い方を今から考える方もいるでしょう。
一方で昨今の物価高を考えると、できるだけ貯蓄もしたいもの。
老後生活を考えると、今だけでなく老後に向けても早くから備えたいところです。
今回は年代ごとに貯蓄額の平均と中央値をご紹介します。
また、最後にお金が貯まりやすい人がしていることもご紹介しますので、ボーナスの貯め方の参考にしてみてくださいね。
1. 【平均貯蓄額】おひとりさまの貯蓄額の平均値と中央値をチェック
まずは、単身世帯の貯蓄額の平均値と中央値をチェックしましょう。
金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」で公表された金融資産保有額を参考に、貯蓄額を確認します。
なお、今回の調査の金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれています。
ただし、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれないので注意してください。
金融資産保有額を貯蓄額とすると、20〜70歳代の貯蓄額の平均値と中央値は以下のとおりです。
1.1 【貯蓄額の一覧表】単身世帯の貯蓄額の平均値と中央値
- 20歳代:平均値161万円・中央値15万円
- 30歳代:平均値459万円・中央値90万円
- 40歳代:平均値883万円・中央値85万円
- 50歳代:平均値1087万円・中央値30万円
- 60歳代:平均値1679万円・中央値350万円
- 70歳代:平均値1634万円・中央値475万円
いずれの年代も金融資産を保有していない世帯を含みます。
自分と比べてみてどうでしょうか。平均値は富裕層によって引き上げられている可能性があるので、中央値を参考にしてもよいでしょう。
ただ老後まとまった資金を備えたい場合、60歳代の平均貯蓄額が1600万円台となっていますので、年代ごとの平均を目安に貯蓄するのも一つでしょう。
特徴的なのは、60歳代になると平均値・中央値がともに大きく上昇するところでしょう。
60歳代では退職金などで貯蓄額が増えていると考えられます。