来月、6月支給分から厚生年金と国民年金は1.9%の増額となります。

原則6月には振込額がわかる年金振込通知書が送付される予定です。

年金の増額は嬉しいところですが、物価高には届かず実質的に目減りとなるため、少子高齢化の日本では老後の備えが重要です。

では、現代の65歳以上はどれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。

貯蓄額と2025年度の厚生年金と厚生年金の年金額例もみていきます。

1. 65歳以上で「貯蓄4000万円以上」の割合は?

総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、65歳以上世帯全体の貯蓄額を見ていきます。

世帯主が65歳以上の世帯の現在貯蓄高階級別世帯分布(二人以上の世帯)ー2024年ー

65歳以上の貯蓄分布

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」

65歳以上で貯蓄4000万円以上は、全体の20.0%でした。

貯蓄保有世帯の平均値は2509万円、より実態に近い中央値は1658万円です。

一時期老後2000万円問題が話題になりましたが、貯蓄2000万円以上の世帯の割合は42.6%となっています。

半数近くもあるなら大丈夫かと思う人もいるかもしれませんが、全世帯が貯蓄2000万円を超えているわけではありません。

次のページで65歳以上で貯蓄100万円未満の割合もチェックしておきましょう。

2. 65歳以上で「貯蓄100万円未満」の割合は?

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2024年(令和6年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」によると、65歳以上の貯蓄100万円未満は全体の8.1%でした。

1割もいないので自分には関係ないと思われる人もいるでしょう。

しかし、今回のような物価高や予期せぬ出費などが重なり、想定外に貯蓄が減る場合もあります。

老後資金対策は早くから行いましょう。