2. 「年金保険料の未納者」どんな影響がある?
年金保険料を支払わないで放置してしまうと、将来の年金が減る可能性があります。
「自分で老後資金は貯めるから、年金なんて払う必要がない」と思う方もいるかもしれませんね。
しかし、それ以外にもリスクはあるのです。
日本年金機構の「令和5年度の業務実績の評価」によると、「控除後所得が300万円以上かつ7月以上保険料を滞納している場合は、全員を強制徴収対象者と位置付けた上で、納付の状況などを踏まえつつ、最終催告状を確実に送付し、督促しても自主的に納付しない方について、滞納処分を行う。」としています。
それでも悪質な滞納が続いた場合、国税庁へ滞納処分等の権限を委任することになります。
計画に対した評価として「確実に実施しました」と報告されていることから、未納への取組がしっかり行われていることが窺えます。
つまり、税金と同じように年金の未納があっても差押の対象となるのです。
同資料では、差し押さえの件数が3万1000件になったことも報告されています。
「どうせ年金はもらえないから自分で老後資金を貯めよう」という個人の考えだけで、安易に未納にすることは避けましょう。
年金が減るだけでなく、資格を満たせなければ無年金になる可能性があります。さらに差し押さえの対象になることもある点について、認識しておきましょう。