3.2 誤解ポイント②月額約15万円には「国民年金」部分も含む

「厚生年金の平均月額は約15万円」ときくと、こちらにプラスして国民年金ももらえると勘違いする人がいます。

中には間違った解説がされるサイトもあるため、注意が必要です。

厚生労働省の資料でいう「厚生年金の受給額」には、国民年金の月額が含まれています。

月額15万円にくわえて国民年金も受給できると思っていると、老後の生活設計が大きく狂ってしまいますのでご注意ください。

3.3 誤解ポイント③男女間の差が大きい

年金には個人差があるように、現状でも男女差が見られます。

厚生年金の受給額(男女別)

厚生年金の受給額(男女別)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万7200円

このように、月額平均の男女差は約6万円となっています。

女性の場合、結婚や出産、育児や介護を機に働き方が変わる方が多いため、結果として年金額にも影響が出ていると考えられます。

3.4 誤解ポイント④税金や保険料が天引きされる

現役時代の給与と同じように、年金からも税金や社会保険料が天引きされます。

介護保険料、国民健康保険料(75歳以上は後期高齢者医療制度)、所得税、住民税が天引きされるため「額面」と「手取り額」が異なることを認識しておきましょう。

天引き後の「手取り額」を意識せずに老後の生活設計をしてしまうと、プランが狂ってしまうので注意が必要です。