物価高が続く現代において、できるだけ長く働き続けたい人も多いでしょう。
PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」(2025年5月13日公表)によれば、今年還暦を迎える方で59歳時点で就労をしている・していた人(1486名)に60歳以降も働きたいか聞いたところ、働きたいと思う人は87.1%と大多数に。
働きたいと思う平均年齢は68.4歳となりました。
老後の貯蓄をできるだけ増やすためにもできるだけ働きたい方は多いですが、では、実際に70歳以降になるとその生活費はどれくらいになるのでしょうか。
今回は70歳代の生活費と老後の年金収入についてみていきます。
1. 【70歳代の生活費】家計収支は平均で「赤字」に
70歳代の生活費は一体いくらなのか、総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」を参考に二人以上世帯についてチェックしていきましょう。
1.1 70歳代・二人以上世帯の月の支出
- 70〜74歳:消費支出26万9015円・非消費支出3万4824円
- 75歳以上:消費支出24万2840円・非消費支出3万558円
消費支出には、以下のようなものがあります。
- 食料費
- 住居費
- 水道光熱費 など
70〜74歳よりも75歳以上のほうが、2万円程度消費支出が安くなっていることがわかります。
一方で、実収入は以下のとおりでした。
1.2 70歳代・二人以上世帯の月の収入
- 70〜74歳:27万5420円(うち社会保障給付が21万7558円)
- 75歳以上:25万2506円(うち社会保障給付が20万7623円)
70歳代の実収入のほとんどは、社会保障給付、つまり年金です。
ただし、いずれにしても実収入と比較すると赤字が発生します。
貯蓄がしっかりある人は気にならないかもしれませんが、毎月2万円の赤字は軽視できるものではないでしょう。