4. 環境・エネルギー
環境・エネルギー技術としては、バイオエタノールをはじめとする「バイオ燃料」が挙げられます。地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を削減できるエコな燃料として期待されています。
バイオエタノールは主にサトウキビなどの植物を発酵させて製造されますが、植物だけでなく、家畜糞尿、下水汚泥、廃食用油など、さまざまな生物資源を利用してバイオ燃料を得ようとする努力がなされています。
また、微生物や植物を環境浄化に活用する「バイオレメディエーション」にも注目が集まります。福島第一原発の事故では大量の放射性セシウムが飛散し、農地などの土壌汚染が問題となっていますが、これを植物で吸い上げて除去しようという試みもあります。現在、植物のセシウム吸収能力をより高めるための研究が行われています。
バイオ技術者の収入は業界による差も
一般に、理系専門職は比較的学歴が高いことから、バイオ技術者は給与も高いといわれます。また、最終学歴によって、大学の学部卒(学卒)、修正過程修了(修士卒)、博士課程修了(博士卒)と、それぞれ2〜3万円ずつ初任給が高くなっていきます。
バイオ系の学生を対象とした2018年度の新卒採用情報を見ると、おおむね短大・専門学校卒で20万円弱、学部卒で約22万円、修士卒で約24万円、博士卒で約26万円といった勾配がついています。また、研究開発と生産技術を区別する企業では、研究開発のほうが2万円ほど高いこともあります。