年金を受給している方宛てに、日本年金機構から毎年6月に送られてくるのが「年金振込通知書」です。
一年間に支払われる年金支払額が記載されているため、受け取った方は確認する必要のある書類です。
そこで今回は、年金振込通知書のどこをチェックするべきか、必ず目を通しておきたいポイントについてお伝えします。
1. 「年金振込通知書」とは?
「年金振込通知書」は、年金を受給している方に対して、6月から翌年4月まで支払われる年金額をお知らせするものです。
2つ以上の年金を受給している場合は、年金の種類ごとの年金振込通知書が封書で送られてきます。
送付は年1回で、6月に送付されます。その後の支払月には年金振込通知書は送付されません。年金振込額や年金の受け取り口座に変更があった場合は、その都度、振込額など記載されたものが、振込月の上旬頃に送付されます。
年金は物価や賃金の変動により、毎年改定されます。年金振込通知書には改定された年金額、支払い時期、税金などが記載されているので、確認しておきましょう。
2. 年金振込通知書が「6月」に送られてくる理由は?
年金は偶数月の15日に支給されますが、受け取る年金は前月と前々月分になります。つまり、後払いです。
そのため、年度の最初の4月分の年金は、6月に受け取ることになります(※4月に受け取る年金は2025年の3月分と2月分)。
年度の最初の月分が振り込まれるのは6月ですから、その6月に合わせて、年金振込通知書が送られてくることになります。
3. 年金振込通知書の「チェックポイント」は?
年金からは介護保険料や税金などが天引きされているため、「年金支払額」より実際の手取り額は少なくなります。天引きされる保険料や税金などの項目をメインに目を通しておきましょう。
【通知書に記載されている主な項目】
- 国民年金(基礎年金)
- 厚生年金保険
- 年金支払額
- 介護保険料額
- 後期高齢者医療保険料、国民健康保険料
- 所得税額および復興特別所得税額
- 個人住民税額
- 控除後振込額
上記以外にも、「改定前の年金額」や「前回支払額」も記載されています。直近3年間は年金の改定率が上昇しているため、年金額は増加しています。比較して確認してみましょう。
実際に受け取る額は、社会保険料や税金が引かれた「控除後振込額」です。所得税額や住民税額に記載があれば、税金を納めていることになります。
税金に関しては、還付が受けられる場合もあるので、確定申告をすることも検討しておきましょう(※後の章で言及します)。また、特別徴収されていない社会保険料がある場合も、社会保険料控除を受けるために確定申告をして精算する必要があります。
通知書の欄内が空欄になっていたり、「*」が記載されている場合もあります。表示の理由がわからない場合などは問い合わせてみましょう。
4. 「年金生活者支援給付金」に関するお知らせは?
「年金生活者支援給付金」とは、公的年金やその他の所得が一定基準以下の方の生活を支援するために、年金に上乗せして支給される給付金のことです。
年金生活者支援給付金も年金と同じく、物価の変動に応じて給付金額が毎年改定されています。4月分からの給付金額については、通常の年金振込通知書と合わせて「年金生活者支援給付金 振込通知書/ 支給金額(改定)通知書」が送付されます。
送られてくるハガキのサイズは、やや大きくなります。
5. 天引きされて少ない年金・・・少しでもお金を増やすには?
社会保険料や税金が天引きされると、思った以上に年金額は少なくなると感じる人も多いかもしれません。
仕事をリタイアして年金生活に入ると、大きく収入を増やすのは難しくなります。少しでもお金を増やすには、税金の還付を受ける方法を検討してみましょう。
以下のケースに該当する場合は、確定申告をすれば、所得税の還付を受けられる場合があります。
5.1 申告すれば税金が還付されるケース(一部)
- 生命保険料を支払っている(生命保険料控除)
- 一定額以上の医療費を支払った(医療費控除)
- 災害や盗難にあった(雑損控除)
- 扶養親族がいる(扶養控除)
- 寄付をした(寄付金控除)など
上記のケースに該当する場合は、所得税の還付を受けられる可能性があります。確定申告をする場合は、収入や費用に関する証明書や領収書が必要になるので保管しておくことをおすすめします。
自分が該当するかどうか、不明点や質問があれば、最寄りの税務署に問い合わせてみましょう。
5.2 【参考】確定申告不要制度とは?
年金受給者の皆さんの申告手続の負担を減らすため、公的年金等に係る「確定申告不要制度」が設けられています。
この制度により、公的年金等による収入が400万円以下で一定の要件を満たす場合には、所得税及び復興特別所得税の確定申告を行う必要がありません。
- 公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる
- 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である
上記のいずれにも該当する場合は、納税額がある場合でも所得税の確定申告は必要ありません。
とはいえ、確定申告が不要の方でも、前述したように、確定申告をすれば所得税の還付を受けられる場合があります。申告をすれば税金が還付されるケースがあることも覚えておくとよいでしょう。
6. まとめにかえて
今回は、年金振込通知書の概要について、通知書のどこをチェックすべきか、必ず目を通しておきたいポイントについてお伝えしました。
年金振込通知書について詳細を知りたい方は、日本年金機構のホームページなどで確認することができます。ねんきんダイヤルや年金事務所に問い合わせることも可能です。
お金に関することは手続きが面倒な場合もありますが、徐々に簡略化されてきている印象を受けます。年金制度をうまく活用して、老後の大切なお金を賢く管理していきましょう。