2025年度の年金は、6月に支給される「4・5月分」から前年より1.9%の引き上げが決まっています。ただし、実際の受給額は現役時代の年金加入状況により個人差があります。
日本の公的年金制度は「国民皆年金」で、その構造はしばしば「2階建て」と表現されますね。
1階部分にあたるのが、国内に住む20歳~60歳未満の人が原則として加入する「国民年金(基礎年金)」。2階部分にあたるのが、主に公務員や会社員などが国民年金に上乗せして加入する「厚生年金」です。
現役時代に「2階建て」の構造で年金保険料を納めてきた人は、老後の受給でも「国民年金+厚生年金」の両方を受け取ることができます。
今回は、厚生労働省の一次資料をもとに、国民年金・厚生年金のそれぞれの年金月額について見ていきます。
1. 【年金月額】国民年金だけなら平均約5.8万円
2024年12月、厚生労働省が発表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金(老齢基礎年金)の年金月額は平均5万7584円です。
会社員や公務員など、民間企業や官公庁などで厚生年金保険に加入して働いていた人は、この国民年金に上乗せして厚生年金を受け取ります。
次では、厚生年金がある場合の年金月額の平均や個人差も見てみましょう。