4. 50歳代からの老後対策(3)健康な体作りに取り組む
老後対策と聞くとお金のことばかりを考えてしまいがちですが、健康な体を保つことも重要なポイントです。
老後生活では、医療や介護による支出が大きな負担となるケースも珍しくありません。
総務省の調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における保健医療の支出は毎月1万8383円となっており、支出全体の7.2%を占める結果となっています。
今のうちから運動の習慣を身につけたり、健康的な食生活を心がけたりすることで、将来の医療費負担の軽減につなげられるでしょう。
5. 老後対策は計画的に取り組もう
豊かな老後を送るためには、50歳代の今のうちから計画的に対策を講じておくことが大切です。まずは、将来に向けたライフプランを立て、そのために必要な資金や備えを明確にすることから始めてみましょう。
5.1 【編集部よりご参考】60歳~90歳以上「令和の老齢年金世代」国民年金・厚生年金の平均はいくら?
令和の老齢年金世代はどの程度の年金を受け取れているのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金(※1)の「年齢階級別(5歳刻み)の平均額」と「全受給権者(60歳~90歳以上)の平均年金月額」を見ていきます。
※1 厚生年金の被保険者は厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。
国民年金
- 60~64歳:4万4836円
- 65~69歳:5万9331円
- 70~74歳:5万8421円
- 75~79歳:5万7580円
- 80~84歳:5万7045円
- 85~89歳:5万7336円
- 90歳以上:5万3621円
厚生年金
※国民年金部分を含む
- 60~64歳:7万5945円
- 65~69歳:14万7428円
- 70~74歳:14万4520円
- 75~79歳:14万7936円
- 80~84歳:15万5635円
- 85~89歳:16万2348円
- 90歳以上:16万721円
参考資料
- 総務省「2020年基準消費者物価指数」
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」
- 総務省「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」
- iDeCo公式サイト「2022年・2024年の制度改正の概要」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
椿 慧理