5. 【後期高齢者医療制度】給付内容とは?

後期高齢者医療制度は、75歳以上の方や一定の障害がある65歳以上の方が加入する医療保険です。

窓口負担の割合ばかり注目されがちですが、実際にどのような医療サービスが保障されるのか、制度の給付内容を知っておくことも大切です。

ここでは、診療や医薬品、入院、訪問診療など、対象となる主な給付内容を解説します。

5.1 公的医療として受けられる主な給付内容

後期高齢者医療制度では、次のような医療サービスが保険給付の対象となります。

  • 診察​
  • 薬剤や治療材料の支給​
  • 処置、手術、その他の治療​
  • 居宅における療養上の管理およびその療養に伴う世話や看護​
  • 病院や診療所への入院およびその療養に伴う世話や看護​

病院や診療所で被保険者証を提示することで、これらのサービスを保険適用で受けられます。

5.2 入院時の費用

入院に関する費用も給付の対象となっており、病院や診療所への入院およびその療養に伴う世話や看護が含まれます。

入院費には、医療費のほか食事療養費や差額ベッド代などが含まれ、一定の基準内で保険適用されます。 ​

5.3 訪問診療

訪問診療では、医師や看護師が自宅を訪れ、診療や投薬、療養上の管理を行う費用が保険の対象となります。

5.4 最新の制度情報も確認を

制度の詳細については、随時変わる場合があります。厚生労働省やお住まいの自治体のサイトで最新情報を確認しましょう。

6. まとめにかえて

本記事では、後期高齢者医療制度について解説しました。

老後も、税金や保険料の負担は続きます。40歳から納付がスタートする介護保険料も、介護保険を利用することになっても終身で支払う必要があります。

厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2023年度末現在の老齢年金の平均月額(額面)は、国民年金が5万7584円、厚生年金(国民年金を含む)が14万6429円でした。

ここから税金、保険料などが引かれるわけです。老後対策を考えていく際には、こうした負担が続くことも考慮しておきましょう。

参考資料

和田 直子