会社員の厚生年金保険料は収入が高いほど高額になる一方、将来受給できる年金額もアップします。

高収入の人はどれくらいの保険料を納付し、いくらの年金を受給しているか、気になる人もいるでしょう。

財務省によると2025年度の国民負担率は46.2%の見通しとなっており、税金だけでなく社会保険料の負担は年々高まっています。

本記事では、高収入の人の厚生年金保険料と年金受給額について解説します。年金額の計算方法も紹介しますので、年金の見込額を概算するときに活用してみましょう。

1. 【厚生年金】高額受給者の状況

厚生労働省の「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金受給権者と厚生年金受給権者の平均受給額は次の通り、厚生年金受給権者のほうが多くなります。

  • 国民年金受給権者(※1):5万7584円
  • 厚生年金受給権者(※2):14万6429円

※1:25年以上加入した人の平均値です。
※2:1ヶ月以上厚生年金加入した人の平均値です。

国民年金受給権者は「老齢基礎年金」(2025年度の満額は月6万9308円)だけしか受け取れないのに対し、厚生年金受給権者は老齢基礎年金に加えて「老齢厚生年金」を受給できるからです。

そのため、老齢年金の高額受給者は老齢厚生年金を受給する人に限定されます。