2. 「年金額20万円以上」老齢厚生年金受給権者の約16%
前述の厚生労働省調査によると、老齢厚生年金受給権者の受給額の分布は次の通りです。
2.1 受給額の分布
- 5万円未満:男性0.6%・女性4.3%
- 5万円以上10万円未満:男性8.9%・女性40.1%
- 10万円以上15万円未満:男性23.7%・女性46.2%
- 15万円以上20万円未満:男性42.8%・女性9.1%
- 20万円以上25万円未満:男性21.4%・女性1.2%
- 25万円以上:男性2.5%・女性0.1%
2.2 平均額
- 男性:16万6606円
- 女性:10万7200円
- 全体:14万6429円
年金額20万円以上の人を高額受給者と定義すると、高額受給者は老齢厚生年金受給権者の約16%です。
男女別に高額受給者の割合を見ると、男性は約24%で女性が1%強と大きな開きがあります。格差の原因は、一般的に男性のほうが厚生年金の加入期間が長く給与が高いことです。
年金を受給している世代では、男性が外で働き女性が家を守る(専業主婦をする)ことが当たり前でした。女性の社会進出に伴い、将来的に格差は一定程度縮小すると思われます。
ここまで、年金受給権者の平均的な受給額と高額受給者の割合について解説してきました。
次章では、高収入の人の保険料と高額受給するための年収について解説します。