3.3 ひとり世帯の貯蓄額
毎月赤字が出る可能性がある場合、貯蓄額が重要です。
単身世帯の人はどの程度貯蓄しているのでしょうか。
一方、貯蓄については60歳~70歳代の単身世帯の平均貯蓄は1600万円台でした。
ただし、中央値は60歳代が約350万円、70歳代が約475万円。実際の生活感に近い数値はもっと低いといえます。
4. ひとり世帯、老後に向けてどう備える?
ひとり世帯の老後の暮らしぶりを、現シニア世代の「生活費・年金額・貯蓄額」から考察してきました。
少子高齢化により、将来的に年金の給付水準が下がる可能性もあります。
また、老後もずっと続く健康保険料や介護保険料の負担が増加する可能性も。
こうした可能性を考慮して、老後に向けて資産形成を進めていきたいものです。
近年は、長期的な資産形成に適した制度である「NISA」や「iDeCo」も広く周知されています。すでにこれらの制度を活用した資産形成を進めている人もいるでしょう。
経済的な不安をできる限り減らして老後を迎えるために、現役世代の人たちはできる限り早く老後資金の準備を始めましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 総務省統計局「消費者物価指数」(2020年基準・2025年3月分)
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- J-FREC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2024年)」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 令和6年版 高齢社会白書「第2節 高齢期の暮らしの動向」
和田 直子