5. まとめにかえて
70歳代のおひとりさま世帯における金融資産保有状況を見ると、2000万円以上の貯蓄がある世帯が22%ある一方で、金融資産を持たない世帯も27%と、かなりの格差があることがわかりました。
ただし、単身世帯の年金収入と平均支出だけで計算した場合、老後の生活を年金だけで賄える人の割合も一定以上存在しているようです。
もし単身で老後を過ごすことを検討している場合には、日々の生活が年金収入だけでやりくりできそうなのかどうか、まずは計算をしてみることが大切です。
自分自身のライフプランに基づいて老後の必要額を算出し、さらに自分が受け取れるであろう年金額を確認し、その収支を元に老後の生活設計をすることで、必要となる貯蓄額も明らかになってきます。
不足する部分がある場合には、早い段階から資産形成に取り組むことも検討してみてください。
参考資料
- 内閣府「令和6年版高齢社会白書(全体版)」
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 令和5年度「厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 統計局「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業統計(令和5年度末)」
- 日本年金機構「日本年金機構の主要統計(176)」
斎藤 彩菜