2. シニアおひとりさま世帯の収支状況

次に、シニア単身世帯の、年金収入と支出の平均状況を見ていきます。

2.1 単身世帯の平均年金額

まずは、厚生年金受給者の、一人当たりの平均年金受給額です。

厚生年金受給者一人当たりの平均年金受給額

厚生年金受給者一人当たりの平均年金受給額

出所:令和5年度「厚生年金保険・国民年金事業の概況」

2023年時点の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」調査結果では、厚生年金受給者の老齢年金平均受給月額は14万7360円となっています。

さらに、同調査の2025年11月時点の速報では、受給月額平均額は15万1125円です。

2025年度において、年金支給額は前年度比1.9%の増額が決定しているため、受給平均額も同程度で上昇することが見込まれます。

2.2 シニア単身世帯の生活費

次に、シニアおひとりさま世帯の平均支出額です。

2024年に実施された「家計調査報告」によると、65歳以上単身世帯の月の平均消費支出額は、14万9286円です。

さらに、税金や保険料など、ものやサービスの購入費用とは別に支払いが必要である非消費支出も含めると、平均の支出額は合計で16万1933円です。

2.3 収入と生活費の差額

前述までの平均収支を見ると、2024年時点において、平均収入が「15万1125円」平均支出が「16万1933円」であり、月の収支としては約1万円ほど赤字となります。

老後の生活では収入が増えるケースがほとんどないため、月の赤字部分は老後に至るまでに作る貯蓄で賄う必要があります。