厚生年金に長期間加入していた人が一定要件を満たすと、老齢厚生年金に加給年金が加算されます。

厚生年金受給者の中には「自分は対象になるのかな?」「いくら加算されるの?」などの疑問を感じる人もいるでしょう。

本記事では、加給年金の対象者や2025年度の最新支給額について解説します。

加給年金に関する注意点も紹介しますので、年金受給者や受給予定の人は確認しておきましょう。

1. 加給年金とは

加給年金とは

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最初に、加給年金の対象者や支給要件について確認しておきましょう。配偶者に支給される振替加算についても紹介します。

1.1 加給年金の対象者

加給年金とは、厚生年金に長期間加入していた人が次の要件を満たす場合、65歳から老齢厚生年金に加算して支給される年金のことです。

  • 厚生年金(または共済年金)に20年以上加入している
  • 65歳で老齢厚生年金(または共済年金)を受給している
  • 一定の要件を満たす配偶者または子どもがいる

※厚生年金と共済年金の加入年数の合計が20年以上の人も対象です。

一定要件を満たす配偶者または子どもとは、生計を維持(扶養)し、かつ次の要件を満たす人です。

  • 配偶者:65歳未満で厚生年金加入(共済を含む)が20年未満
  • 子ども:18歳到達年度の末日まで(高校卒業の3月まで)、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子ども

要件を満たす配偶者がいる場合、加給年金は本人が65歳なってから配偶者が65歳になるまで支給されます。

そのため、配偶者が年上の場合、加給年金は支給されません。